三島由紀夫の最後の戯曲となる舞台「ライ王のテラス」の制作発表会が、1月28日に都内で開催され、主演の鈴木亮平らが登壇した。
同作は、カンボジア最強の王として語り継がれるジャヤ・ヴァルマン七世王がバイヨン寺院を建設していく雄大なロマン、王の強靭な肉体と精神を描いたもの。三島が4年の歳月をかけて書き上げ、'69年に北大路欣也主演で初演されて以来の再演となる。演出は宮本亜門が担当する。
大役を務めることになった鈴木は「今回は本気です。もちろん今までの作品も全部本気でやってきたつもりですけど、今回は一番本気です。クリアしなければいけないハードルが多すぎて。まずは、三島さんの美しいと感じる世界を表現しなければいけないということ。同時にカンボジアの王を演じること。日本の王様しかやったことにない自分が、カンボジアの王様をできるのだろうか。見ている人に説得力を持たせなければいけない」と意気込んだ。
続けて、「病が進行する姿も演じなければいけないし、ジャヤ・ヴァルマン七世は若くて完璧な肉体を持った王で、三島さんがいろんな形容詞でほめちぎっている肉体に見合うだけの体を作らなければいけない。あと、精神と肉体が対立する話なので、肉体に見合った精神も高めなければいけない。それだけたくさんのハードルをクリアしなければいけないので、何度も言いますけど本気です!」と力強く語った。
さらに、「僕は王様を演じることは初めてなので、王様を散々やられてきた吉田鋼太郎に『王様をやるにあたって一番必要なことは何ですか?』と相談したんですよ」と告白。
「そしたらですね『大きい声!』と言われたんですよ」と吉田の物まねを交えながら語ると、宮本から「今回は忘れてください!」と注意され、会場は笑いに包まれた。
他、倉科カナ、中村中、吉沢亮、大野いと、神保悟志、鳳蘭らが出演。3月4日(金)から17(木)までの間、東京・赤坂ACTシアターで上演される。
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