瑛太、宮城のファンに「ぜひ温まっていただきたい」

5月14日(土)に全国公開される映画「殿、利息でござる！」で、本作の舞台でもある宮城にてどこよりも早い完成披露プレミア試写会が行われ、主演の阿部サダヲ、瑛太、千葉雄大、そして中村義洋監督が登壇した。

“銭色”になぞらえたゴールド色のカーペットセレモニーで、司会の呼び込みによりキャスト・監督が登場すると割れんばかりの大歓声が起こった。集まったおよそ500人以上の観客を前にあいさつ、フォトセッションが行われた。

造り酒屋を営むかたわら、宿場の行く末を心配する主人公・十三郎を演じた阿部は「本作のイベントを舞台である宮城から始めることができてうれしい。宮城県の実話を基にした映画なので、宮城の皆さんに一番最初に見ていただけることはうれしいです」とあいさつ。

町一番の(自称)キレ者である茶師・篤平治役の瑛太は「この映画を見てぜひ温まっていただきたい。宮城では他の都道府県よりも一週間早く公開されるので、きょう鑑賞いただけない方はぜひ5月7日(土)に見ていただければと思います」と述べた。

宮城が地元であり、町をまとめる大肝煎(おおきもいり)・千坂を演じた千葉は「地元である宮城で、こんなにも温かく迎えくださってすごくうれしい」と笑顔を見せた。

続く完成披露舞台あいさつでは、本作をイチ早く鑑賞すべく集まった観客からの大きな拍手を浴びながら、再びキャストと監督が登場。450席に対して応募総数は約7000通と宮城でのイベントでは破格の応募数となった。

15倍の倍率を勝ち抜いた観客を前に、ゴールドカーペットを歩いた感想を聞かれ、阿部は「先ほどのゴールドカーペットイベント、すごく盛り上がってしまって。ゆっくり歩かなくちゃいけないのに、ついつい走ってしまいました(笑)。日本で一番早くご覧いただけることで、すごく緊張していますけど、きょうはよろしくお願いいたします」と明かした。

瑛太は「去年の夏に撮影して、大変な部分もありましたが無事完成して、皆さんにお届けできることを心からうれしく思っております」、そして千葉は「(会場の)MOVIX利府は以前よく利用していた映画館なので、きょうは皆さんにも楽しんでいただければと思います」とあいさつした。

最後に中村監督は「伊坂幸太郎さんの作品からずっと宮城で撮影してきたのですが、ついに時代劇まで撮影してしまいました。時代劇とはいえ、250年前と現在でも変わらないものがあるんだと、感じて笑って見ていただければと思います」と思いを述べた。

また、本作が250年前にこの宮城の小さな町で起こった実話ということに触れ「こんなに格好いい人たちが実在したんだ…と思いましたね。きょうは(阿部の役でもある)穀田屋十三郎さんの末裔がご覧になっていただいているとのことで緊張しております(笑)。この映画は『慎み』という日本のいいところがたくさん出ていて、宮城ってすてきなところだなと思いました」と阿部はしみじみと語った。

続く瑛太も「演じさせていただいた菅原屋篤平治さんのお墓が宮城県大和町にあり、あいさつしに行ったんですけど、『自由にやってください』と言っていただけている気がしました」と思い出を語る。

宮城・多賀城市出身の千葉は「宮城出身なのに、こんな話があることを知らなかった。映画を通して知っていただければと思います」とアピールした。

さらに、宮城での印象を聞かれた阿部は「宮城といえば…本作でも殿さま役では羽生結弦選手に出ていただいているんです。当日まで殿さま役が誰か知らされていなくって、俳優たちで誰が殿さま役なのか予想していたんですけど、宮城出身者ってことで、サンドウィッチマンかなって予想していたんですけど…随分外れてしまいました(笑)。それが宮城の思い出です」と言い、会場の笑いを誘った。