毎週木曜夜8時からテレビ朝日系で放送中の「警視庁・捜査一課長」で、鑑識課主任の武藤広樹を演じる矢野浩二。中国で長年活躍してきた矢野にインタビューを行い、ドラマへの思いなどを語ってもらった。
――矢野さんにとって今作が初めての日本の連続ドラマレギュラー出演となりますが、率直な感想は?
もともと2時間ドラマで人気のあった作品ですから、そこにメンバーの1人として参加させていただけるのは非常に光栄ですし、うれしく思っています。共演者の内藤(剛志)さん、斉藤(由貴)さん、金田(明夫)さんは、皆さんアットホームで気さくに話し掛けてくださいますし、芝居しているときやそれ以外の部分でも話し掛けてくれるので、非常に助かっています。
――お三方とはどのようなお話をされましたか?
内藤さんとは自分がこれまで中国でやってきたということで、「中国で何年ぐらいやってきたの?」とか「中国の映画とドラマの撮影の違いは?」など、中国にまつわる話をしました。
斉藤さんは、先日ご本人が「私、3秒前に言われたことをすぐ忘れちゃうから」「私は天然なの」みたいなことをおっしゃっていました。失礼ですが、かわいらしい女性だなと思いましたね(笑)。
金田さんは役に関するお話をしていただけるので、助かっています。また、最初に金田さんと同じシーンでお会いしたときに、自分は鑑識官の役ですが、「いろいろな芝居の部分でやりやすくなるので、君のキャラクターを1日でも早く確立してください」と言ってくださいましたね。「せりふや仕草、表現の仕方などいろいろな方法があると思いますが、何か一つ“これが武藤だ”という部分を見つけてください」と言われました。
――ご自身が演じる武藤というキャラクターと、武藤が務める“鑑識主任”というポジションについて教えてください。
鑑識という役は初めてですので、鑑識関係の資料を見たり、DVDで研究したりと、いろいろと模索しました。ただ、もちろん鑑識という職業を務めてはいますが、自分はこの武藤という人間を演じていくことに集中しています。自分の印象ではこのドラマは刑事ドラマの中でも、野球で例えると全力投球の直球で勝負しているドラマ、というイメージがあります。
その意味では、武藤という人物もストレートで熱情的という部分でドラマと符合する部分があると思います。そういった真っすぐな部分を大事にしていきたいというのと同時に、やや人間味のある、かわいさみたいな部分も表現できればと思っています。
現場では大岩一課長(内藤)に何かヒントや捜査の鍵、きっかけを与える人物です。また、自分で答えを見つけた時には結構得意気にみんなの前で表現する一面もありますので、そういった武藤の唯一かわいげのあるところをこれからもっと演じていければと思っています。
――ここからは矢野さん個人についてもお聞きしたいと思います。中国では知らない人はいないほどのネームバリューをお持ちの矢野さんですが、今後は日本でも同じように活動していかれるのですか?
中国ではお芝居やいろいろな番組を通じて“矢野浩二”という人物を発信してきました。その中で今後どういったお仕事に出合えるかは分かりませんが、とにかくやらせてもらえるものがあれば積極的に挑戦していく姿勢でいます。
――中国に実際に行って活動されてみて、日本との文化の違いは感じましたか?
そうですね…。文化の違いですが、“違いが多過ぎ”ましたね。考え方や観念の違いなどあって、いろいろと経験もしました。ただ、自分はあまり気にしなかったです。違うということは当たり前なので、そこをベースに相手とどうやって接していくか考えてやってきましたね。
――では、逆に日本に戻られて新鮮に感じた部分などはありますか?
たくさんあります! 15年ぶりなので今は見るもの全てが新鮮で、“浦島太郎”状態ですね(笑)。例えば満員電車に乗っても「おお、満員電車だ!」みたいな感じで(笑)。中国では撮影のときは現場近くのホテルに住んで車移動だったので、あまり乗る機会がなかったんです。
他にも、テレビ朝日の玄関前にある桜の花を見て記念撮影をして。「おまえは観光客か」って思われそうですが(笑)。
――最後に矢野さん演じる武藤の「ここを見て欲しい!」という、見どころをお聞かせください。
自分は鑑識官という、答えを探る一つのきっかけを作る、キーポイントになる人間を演じていますので、鑑識の仕事に真剣一筋で取り組む姿勢を見ていただければと思います。その中で、時折ファニーなかわいさが現れるかもしれませんので、そこも注目してください。
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