「とと姉ちゃん」出演中の向井理にインタビュー!

2016/05/18 12:13 配信

ドラマ

“嵐を巻き起こす男!”鉄郎を演じる向井理(C)NHK

現在放送中の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK総合ほか)で、“登場したら何かが起こる”物語のトリックスターとも言うべき役割を任されているのが、向井理演じる小橋鉄郎だ。主人公・常子(高畑充希)の叔父で、いい加減な性格の風来坊だが、小橋家のピンチのときに現れてその危機を救っていく重要な役どころ。

向井に、今回の役に懸ける思いや、撮影現場のエピソードについて話を聞いた。

――周囲の反響はいかがでしょうか?

親戚はすごく見ています。僕が出演しているからというわけでもなく、前クールの「あさが来た」に引き続き見ていて、あと共演者の方も見ている方がいて、違う現場に行っても「見ているよ」と言われたり「すごく良かった」と、以前朝ドラに出演した時より言われることが多くなった気がします。それだけ朝ドラというものが本当に浸透してきているからだと思いました。

――その「ゲゲゲの女房」('10年)以来の朝ドラ出演ですが、一番どういうときに朝ドラに帰ってきたと感じますか?

スタジオに入るときですね。もう6年前ですが、(前回)朝ドラをやっていたころは10カ月毎日NHKの扉をくぐってスタジオに入っていたので、渋谷に引っ越した方が良かったかなと(笑)。生活の一部でした。スタジオの重い扉を開けるときに、「あの時もこうやってやっていたな」と思い出します。入って、サブ室にあいさつしていくという形が、朝起きて顔を洗うような感覚でいつもやっていたので、それはすごく懐かしいなと思います。

――鉄郎はいきなり現れて小橋家のお米を食べ尽くしてしまったり、小橋家を引っかき回したりして去っていくという役どころですが、鉄郎という人物を演じてみていかがでしょうか。

すごく楽しいです! こういう役は、今思い返してみるとあまりやったことのない役なので、新鮮ですし、明るい役なのですごく気楽にやれます。脚本家の西田征史さんのあて書きでもあって、西田さんとは何年も前からの知り合いで、僕のプライベートの部分も知っていてそういうことを書いていただいているので、やりやすいというところはあると思います。どこか面倒くさいなと思われるような、調子のいい役というのは、こっちも調子が良くなるので(笑)、楽しいです。

――今回あて書きということですが、ご自身との共通点も感じたりされるのでしょうか。

あそこまでではないとは思いますが…(笑)。ただ、僕にもどこかいたずら心みたいなものはあるので、それを伸ばしていくとああいうふうになるのだろうとは思います。鉄郎には悪気がないし、いろいろ事業に失敗して帰ってくるんですけど、毎回、話を聞いていると周りの人が悪いんですよね。

だまされている被害者でもあるので、かわいそうな部分もあります。鉄郎は自分に近いかどうかは正直分からないですが、西田さんはそういうふうに僕を見ているんだなというのが分かったので、ちょっと溝が深まるかも(笑)。

――高畑さんとの共演はいかがでしょうか。アドリブも入れているようですが…。

高畑さんはすごく真面目な方でお芝居も出来上がっているので、僕が何か言うことはないです。前に朝ドラも経験されているので、楽しんでやれていればいいなと思います。基本的にしっかりしているので、少しぶれさせようと思ってアドリブをやってみたりします。

放送で使うかどうかは分かりませんが、ドキッとさせたいなと思って、顔が近くになった時に本番だけウインクをしたことがあるんですけど、固まっていました(笑)。それがキュートでしたね。

――今後、鉄郎はヒロインにとってどんな存在になっていくんでしょうね。

基本的にはうっとうしいのは変わらないとは思いますが、一週目で竹蔵さん(西島秀俊)が死に、小橋家にとって唯一の男手の親戚になって、今後さまざまなことが起こっていく中で、やっぱり男の人が家にいるというのは、割と心強いのではないかなと思います。そんなにべったりでもないですし、小橋家に寄生しているわけでもないですが、常子たちの精神的な支えにもちょっとだけなったりしてくるのではないかなと思います。

――今後の放送で、楽しみにされている鉄郎の見どころはありますか?

常子の人生の転機のきっかけを作るのが鉄郎です。そして物事がうまく動いていったらまたいなくなるので…。何かきっかけを残していって去っていくという役割を持ったキャラクターですね。

万人受けはしないかもしれませんが、好きだと言っていただけるコアな方が居ればいいなと思いますし、見ている方が、「また何かきたな」「また何かやらかしているな」と思って見ていただけるような存在になればいいなと思っています。

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