“日本最初のポップアート”アーティスト・竹久夢二を描いた映画「夢二~愛のとばしり」が7月30日に公開初日を迎え、舞台あいさつに駿河太郎、小宮有紗、黒谷友香、mayo(岡本真夜)、宮野ケイジ監督が登壇した。
映画初主演となる駿河は「もてる男というか、女性がほっとけない何かを醸し出しているんだろうなぁ。人たらしというより、孤高過ぎて女性がほっとけない男性。本人はそんなにもてているとは思ってなかったんじゃないかな」と、多くの恋愛遍歴を持つ夢二に対する印象を明かした。
しかし、宮野監督の「満たされてないというか、何かいら立ちを内に秘めているような印象があった。それを起爆剤にしてくれるんじゃないかという期待があった」というオファーの理由を聞くと苦笑い。
また、司会者から「共感する部分は?」と質問されると、「いや、だから(笑)」と動揺。「(複数の女性を翻弄(ほんろう)する夢二に)共感するとは絶対に言えないですよね」と答えると、妻・たまきを演じた黒谷が「孤高で理解しがたい部分を持っているので、夢二にしか分からないですね」と助け舟を出す一面もあった。
黒谷は「夢二が孤高過ぎて、夫婦なんですけど最初から距離が近くない、独特の空気感だったので、現場は本当につらかったですね。本当はしゃべりたいんですけど(笑)。シリアスなシーンが多かったので」と告白。
駿河は「(黒谷さんが)本当にそのまま(役)でいてくれたので助かりました。根が関西人ですから、たぶんしゃべりはる人なんだろうなというのは、僕も薄々思っていたんですけど」と切り出すと、黒谷は「駿河さんのインタビュー記事で、(撮影中は)私とあまりしゃべらなかったというのを見て、そうだったと思って。ごめんなさい」と頭を下げ、駿河は「逆に僕はそれがありがたかったです」と笑顔で応えた。
ほか、「シンガーソングライター岡本真夜ではなく、ピアニストとして参加した」というmayoは、主題歌について「この楽曲は元々あった曲で、ピアノインスト(ゥルメンタル)を意識して作った曲ですが、映画に刺激されて言葉が浮かんできまして、実は歌になって最新のアルバムにも収録されています」と明かした。
最後に駿河が「あの時代を形にするというのは、現代に残っていない物も多々あって大変だし、お金も掛かる。映画を愛してくれているスタッフが集まってくれたからこそできたと思います。そういう中で初めて主演をやらせていただいてありがたかったです」と感謝。
「映画としてエンターテインメント性はないと思います。ただ、日本映画として海外でも勝負できる作品になったと思います。捉え方によっては、愛のことを考えるきっかけにもなるだろうし、自分のやりたいことと現実のギャップに悩んでいることを見詰め返すとか、いろいろなメッセージが入っていると思います」とPRした。
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