現在放送中の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK総合ほか)に森田照代役で出演中の平岩紙。森田宗吉役のピエール瀧と息ぴったりの夫婦を熱演し、「森田屋」から「キッチン森田屋」になっても、変わらず常子らの第二のホームから見守り続けてきた。平岩に照代役についての思いや出演について話を聞いた。
――初期のころの照代に比べると、現在の照代はまつ(秋野暢子)さんの後を継いで、おかみさんとして強くなったような印象を受けます。実際の役作りをする上で意識したことはありますか?
まつさんがいなくなって、しっかりしなきゃと思う反面、自分も年を取ってきているので、夫婦間も穏やかになっているように思います。表には見せないんですけど、宗吉との関係性は、昔からきっと夫婦2人の時は照代が主導権握ってるなっていうのは、瀧さんと思いながら演じてきました。
瀧さんの格好はコックさんになっていたり、私もしわを増やしたりとか、髪もアップにしていたのを、横分けにして白髪にしたりとか、そういう見た目がまず変わっているので、それに引っ張ってもらいながら、歩く速度を遅くしたりして、照代も地に足が着いた感じというか、どっしりと腰を据えた感じにはなったなと思います。
――常子(高畑充希)たちとはいかがでしたか? 戦前戦後で3姉妹が変化した部分がありましたら教えてください。
戦後編で久しぶりに会ったら、メークや衣装もあるんですが、すごく大人びていて、常子たちが学生のころからずっと一緒に生活してきたので、何だか少し寂しく感じたり(笑)。
みんながどんどん、しっかりしてきているところが頼もしくもあり、3人それぞれの性格が違う色として出てきているのが分かりました。常子たちに会うと照代の気持ちになって「大人になったんだなー」と感じるようになって、長く1つの作品に携わることができるとこういう感覚になれるんだなという発見がありましたね。
──演じてこられて、照代というのはどんな人物だと思われますか?
ほんわかしているんですけど考えをちゃんと持っていて、肝の座っている人だと思います。たまにすごく辛辣(しんらつ)なことを言うんですけど、裏表がないからそれも嫌味がないし、最初登場した時にはちょっと怪しく描かれていたんですけど、あまり自分もそういうのは意識せずに、照代という人の軸はぶれずにあるので、そこを守ってやってきたのは良かったかなと今は思います。
──照代は平岩さん自身と似ていますか?
似ているかもしれないです。照代より頑固かもしれません。決めたことを曲げなかったり、やりたいことは絶対にやったりしてきましたので。
共通する部分はたくさんありますね。自分ではあんまりのんびりしていると思っていないんですけど、周りの人に言われたり、何でもないオフショットをビデオで回した自分を見ると「すごく動き遅いな」と思ってびっくりしたりするので。自覚はあまりないです…。そういう部分も似ていると思います。
【「平岩紙が忌野清志郎からもらった宝物とは?」に続く。9月5日(月)昼1時に掲載予定】
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)