BS日テレで12月17日(土)に放送される「時代劇スペシャル 佐武と市捕物控 冬夏の章」で主演を務める小池徹平を直撃。作品の見どころの他、共演者の印象などを語ってもらった。
――前作から約1年、「佐武と市捕物控」の第2弾の放送が決定しました。放送が決まってどのようなお気持ちでしたか?
前回の現場で、遠藤(憲一)さんたちと「この作品ってシリーズになりやすいよね、次もあるんじゃない?(笑)」って話をしてたんです。原作もエピソードがいっぱいありますし、すごく読みやすい作品だったので、期待していた部分も少しありました。なので、お話を頂いたときは「やっぱり来た! 次はどういうお話なんだろうな」ってワクワクしました。
最近は舞台に多く出演させていただいているので、「佐武と市」がシリーズ化されたり、ドラマ出演の機会が増えたらいいなとも思いますね。映像だとファンの皆さんがお茶の間でも、何回も見られますしね。お声があるのならその期待に応えたいですし、とてもありがたいです。
――第2弾の現場に入られたときのお気持ちはいかがでしたか?
前回と同じく京都で撮影したのですが、「あぁ、帰ってきたなぁ」という感覚でした。撮影所に行っても、楽屋入っても、なじみのスタッフさんもいますし、すぐ当時に戻れました。
――今回は放送2時間の中に、「椋鳥(むくどり)」と「氷の朔日(ついたち)」という二つのエピソードが放送されます。それぞれのお話の印象を教えてください。
「椋鳥」は、江戸に出稼ぎに来ている茂平(今野浩喜)と志乃(水沢エレナ)と新吉(忍成修吾)、3人の友情の話なんですが、とても切ない話でしたね。僕は大阪から出てきたので、少し重なる部分もありました。自分の友達が東京に家族のために働きに来ているんだったら、結構グッとくるものがあるじゃないですか。守ってあげたいなって思うし…。
「氷の朔日」は、市やん(遠藤)の目が手術をすれば見えるようになるかもしれないというデリケートなお話でした。市やんの目が見えないことに対して、佐武がどう思っていたのかを打ち明けて話し合って。二人の関係性がよく分かるお話でもあったし、ある意味家族を超えたつながりというか、信頼し合ってる関係性がすごく見えます。佐武は、市やんのことを大事に思っていたんだなとすごく感じられて、すてきなお話でした。
――その、佐武の相棒・市を演じる遠藤さんとは、どのようなお話をされましたか?
遠藤さんは台本そのままよりも、現場で「このシーンこうするわ! 佐武それで大丈夫?」っておっしゃいながら、芝居を広げようとしてくださるんです。ちょっとした動きやせりふを変えて「こうしよう!」っていうのが、その場その場で起きるんですよね。
監督もそういう方だったので、現場でどんどん作品に深みが増していく感じがすごくありました。ちょっとでも芝居で分からないことがあったら遠藤さんとも話して、「ここは僕もこうします」って、こまめに話をしてましたね。あと「どうですか、最近」みたいな普通の話もしました。本当に世間話ですけど(笑)。
――撮影現場でのエピソードがありましたら教えてください。
今回は冬のお話だったんですけど、撮影当時はガンガン夏でして(笑)。めっちゃセミ鳴いてるんですよ! それで結局、セミの鳴き声が入っちゃったのでアフレコをすることになりまして。アフレコルームにみんなで入って、声優さんみたいにみんなで一つのマイクに向かって声を入れました。なかなかない経験でしたね(笑)。そんなとき、今野さんが画面の中で自分が演じている茂平に対して「こいついつ喋るんだよ、分かんねぇ」って苦労されていて、それが面白かったです(笑)。
あと、今回はめっちゃ走りましたね。本当に…めちゃくちゃ走りました!(笑) また、靴じゃないから足の親指の付け根が痛くなるんですよね。衣装も、普通の着物をまくっているだけなので走りにくくて、割とジトジト汗をかきました。今回は走るのがいっちばん大変だった!(笑)
――前作では、福田麻由子さん演じるみどりと佐武のシーンが「かわいい」という声も聞きましたが、福田さんとのシーンはどのような雰囲気ですか?
麻由子ちゃんは僕の中であまり私生活が見えない子なんです。だからいつも現場で麻由子ちゃんが、彼女の人間味を引き出そうとする監督にいじられていて、そのやりとりを見るのがただただ楽しかったですね(笑)。佐武とみどりはお互いが好きなんですけどうまくいかない、そのぎくしゃく感がいいんですよね。作品の見どころですよ。
――最後に、視聴者・読者に向けてメッセージをお願いします!
今回は全くテーマの違うお話の2本立てという新しい形なので、あっという間の2時間だと思います。新たな市との関係性も描かれて、前作とは一味違った「佐武と市」に仕上がっているので、ぜひ楽しみにしてほしいなと思います。僕も撮影が終わってホッとしていますし、早く見たいです!
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