Amazonが12月16日から日本オリジナルドラマシリーズ「東京女子図鑑」を、Amazonプライム・ビデオにて見放題独占配信中。本作は雑誌「東京カレンダー」連載の人気コラムをタナダユキ監督が水川あさみ主演で実写ドラマ化した作品。水川は秋田から上京し、年齢や仕事、自分が置かれている環境によって成長・変化していく主人公・綾の20~40代までを演じる。そんな水川にインタビューを行い、自身が演じる綾、作品の見どころなどを語ってもらった
――「東京女子図鑑」の台本を読まれた感想をお聞かせください。
地方の人が東京に憧れる気持ちやリアリティーがすごく含まれていて、また女性の方が持ついろいろな価値観などもうまく描き出されていて、ともて面白い話だと感じました。
――ご自身が演じられる綾はどんな女性だと思いますか?
綾は田舎にいる時は自分の価値観というものがさほど定まっていなくて、東京にただ憧れて出てきます。それ(憧れ)だけで東京に出ようと決心できるほどの正直さがあったり、素直さがあったり、モチベーションをそこ(憧れ)だけに持てるというのはすごくエネルギッシュなことだと思います。東京に出てきてからは、日常の中で間違えたり正解を繰り返しながら、いろいろな人と出会ったり別れたりします。女性から見ると「何なんだ、この子?」と思うかもしれないですが、それが綾の魅力であり、駄目なところでもあると思います。
――20~40代の綾を演じられていらっしゃいますが、ご自身と似ている部分や共感できる部分はありますか?
綾の場合、最初はとても優しい男の人と出会いますが、そのうちその人よりもすごく学歴があっていい会社に勤めている人や高価な物などを求めて、自分を“武装”していくんです。結局、最終的にはいろいろ物をそぎ落としてシンプルになっていき、自分自身の本当の価値観を見いだしていく過程がすごく長いんですけど、「彼女の人生にはとても重要な長さだったんだな」と思うんです。綾という女性を一つ一つのポイントで見ると、「何でそんなことするんだろう」とか、「いや、そっちに行かなくてもいいんじゃないか」とか思ったりもします。でも、全体的な彼女の人生を読むと、彼女自身に共感じゃないけど、愛しさがあるなと思ったりしました。
――綾を演じるに当たり、どんな役作りをされましたか?
20~40代を演じなきゃいけないのでスピードがすごく早くて、撮影中に何かを準備することはなかったです。衣装だったり、メークだったり、髪形だったり、せりふの言い方などで年齢の変化を見せて、少しずつ変えていきました。
――タナダ監督から、何かアドバイスはありましたか?
「このドラマは綾の成長記録なので、みんなが面白おかしく見られる部分と、共感できる部分と、いろんな感情を持って見てもらえるような役にしたいね」という話はしました。
――水川さんは大阪出身ですが、東京は水川さんにとってどのような場所ですか?
私の場合は高校生の時から東京に出てきたので、憧れる前に出てきてしまった感じです。20歳くらいにまだ大阪にいたら、東京に対する憧れはあったかもしれません。ちゃんとした憧れみたいなものは、抱いたことはないんです。「お芝居をしたい」という気持ちが先行していました。でも、何でもあるというか、本当に何でも自分が頑張ればかなう場所というイメージは常にありましたね。
――大阪とは違いますか?
大阪とは違う気がしますね。大阪は大阪人が集まっていますけど、東京はいろいろな地方の人が集まっていて、ちょっと外国みたいな感じですね。いろいろな文化が集まっていますし…。
――撮影中の印象に残ったエピソードはありますか?
本当に人通りが多い、いわゆるその場所に住んでいる人なら誰でも知っている場所で撮影をしていて、東京の人の良い部分と悪い部分があるなと思ったことが、人通りが多い所で撮影していてもある意味無関心なんです。今までそんな場所で撮影したことがなかったんですけど、意外とみんな無関心で慣れているという感じはしました。だけどこの前、夜に三軒茶屋の八百屋さんの近くで撮影をした時、そこの八百屋さんは8時で終わる予定だったんですけど、撮影が押してスタッフさんが(もう少し店を開けていてもらえるように)お願いしていたら、「いいよ! いいよ!」って言ってくれて、コーヒーを出してくれたんです。すごく、優しくて。人の良さが見えたりして、面白い場所でした。
――最後まで見逃せない展開が続きますが、ドラマの見どころをお願いします!
綾という人物が本当に間違えたり、たまに正解したりしながら成長していく、彼女が自分に見合った価値観を見つけていく話だと思うので、自分の人生と重ね合わせて見ていただいたりだとか、綾に腹を立ててみたりだとか、何気なく綾に寄り添ってもらえたらいいなと思います。
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