おしん

おしん(乙羽信子)が住みなれた家を出て、仁(高橋悦史)たち家族と別れる日、突然浩太(渡瀬恒彦)が訪ねてくる。浩太は「たのくら」が生き残れるようにと、不振にあえぐ17号店の買収を提案。浩太の尽力により17号店が大手スーパーに買い取られることになり、その資金で、田倉は他の16店舗を立て直すことに成功する。

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自分が土地を売ったことで、結果的に「たのくら」を追い詰めてしまった浩太(渡瀬恒彦)は、おしん(乙羽信子)に「妙に後味が悪い」と本音を吐露するが、おしんは浩太に心配しないよう告げる。同じ時代を生き、互いに愛し合いながらも別々の道を歩いてきたおしんの不運に、浩太は胸をえぐられるような思いを抱く。

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スーパー「たのくら」17号店の不振は続き、田倉そのものの信用にも悪影響が出始めていた。他の店舗も軒並み業績が落ち込み始め、17号店開店に伴い受けた融資の金利さえ支払いが滞るような状態に。田倉のすべてを賭けてオープンした17号店の行き詰まりは、結果的にスーパー「たのくら」全体の命とりとなってしまう。

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道子(浅茅陽子)から離婚を切り出された仁(高橋悦史)は、おしん(乙羽信子)からはいつくばってでも道子を引き止めろと告げられる。おしんの心中を察した仁は、意地やメンツを捨て「もう一度やり直したい」と自分の素直な気持ちを道子にぶつける。道子も仁の言葉に思い直し、離婚の危機をぎりぎりのところで回避する。

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スーパー「たのくら」が危機に瀕する中、道子(浅茅陽子)が離婚を切り出し、仁(高橋悦史)もそれを受け入れる。おしん(乙羽信子)は二人の離婚を心から心配し、仁に「はいつくばってでも道子を引き止めろ」と迫る。おしんが道子を快く思っていなかったことを誰よりも知る仁は、おしんの強い思いを意外に感じていた。

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スーパー「たのくら」17号店は、同じ町に大手スーパーが進出したあおりを受け、すっかり客足が落ちてしまう。おしん(乙羽信子)と仁(高橋悦史)が最初に店を開いてから30年、これまで築きあげてきたものをすべて注ぎ込んだ百貨店規模の店舗だっただけに、田倉の打撃は大きく、おしんは「たのくら」倒産の覚悟を決める。

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おしん(乙羽信子)は浩太(渡瀬恒彦)に、「大手のスーパーに土地を売っていただいてかまいません」と伝える。それがスーパー「たのくら」の経営にとって命とりになり、仁(高橋悦史)を絶望させることを知りながら、おしんはあえてその決断を下す。そして、17号店と同じ町の駅前に、大手のスーパーが盛大にオープンする。

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大手スーパーの進出問題で田倉家が大揺れとなる中、仁(高橋悦史)はおしん(乙羽信子)と浩太(渡瀬恒彦)の話し合いで、この危機を乗りこえられると信じていた。その後、おしんは浩太に会いに行くが、仁の期待をよそに「田倉は分不相応に大きくなりすぎたので、これでつまずいても仁にはいい薬だ」と、自らの信念を貫く。

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スーパー「たのくら」17号店がオープンする朝、おしん(乙羽信子)は誰にも知らせず家を出る。人生を振り返る旅に出たおしんは、山形、東京、佐賀、伊勢と、人生の場面場面を思い出しながら、自分の生き方について考えていく。家を出てから1か月あまり、おしんが旅から帰ると、田倉家は大手スーパーの進出問題で揺れていた。

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スーパー「たのくら」17号店のオープンを目前に控える中、おしん(乙羽信子)は浩太(渡瀬恒彦)から突然電話を受ける。浩太は、食料品店を継いだ息子が店の土地を大手のスーパーに売る決断をしたと告白。大手のスーパー相手ではたのくらが競争に負けるのは明らかで、浩太は「早めに手を打った方がいい」とおしんに告げる。

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スーパー「たのくら」17号店を浩太(渡瀬恒彦)の住む町に作ると聞かされたおしん(乙羽信子)は、浩太に迷惑がかかると出店に猛反対するが、仁(高橋悦史)と辰則(桐原史雄)には聞き入れてもらえない。新聞に17号店出店の記事が出た翌日、おしんは浩太の元を訪ね、浩太への申し訳なさと自身のやりきれない気持ちを伝える。

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おしん(乙羽信子)の誕生日を祝う席で、仁(高橋悦史)はスーパー「たのくら」の17号店を、浩太(渡瀬恒彦)が住む町に作ることを告げる。浩太の食料品店と競合し迷惑をかけると危惧するおしんは、大きな恩がある浩太を裏切ることはできないと猛反対。一方、仁は「恩は恩、商売は商売」だと反論し、二人は大きく対立する。

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スーパー「たのくら」のチェーン店を拡大し、おしん(乙羽信子)と同居するため家まで新築した仁(高橋悦史)は、公私とも絶頂期にあった。おしんは一抹の不安をよそに経営は成功し、昭和57(1982)年夏には三重に16店舗を有する中堅企業にまで成長していた。そんな中、おしんは81歳の誕生日を迎え、誕生会が盛大に開かれる。

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おしん(乙羽信子)が仁(高橋悦史)夫婦や孫たちと同居し始めて間もなく、山形の兄嫁・とら(渡辺えり)が訪ねてくる。とらを恨み続けてきたおしんだったが、今の孤独でみじめな姿にいたわりの気持ちを抱く。いつの間にかとらが自分と同じしゅうとめの立場となっていたことに、おしんは改めて過ぎ去った年月の重さを感じていた。

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昭和43年(1968年)暮れ、おしん(乙羽信子)は初子(佐々木愛)との二人暮らしに別れを告げ、仁(高橋悦史)夫婦と同居を開始。初子は手芸の店を開いて独立する。おしんは、あれほど同居を嫌がっていた道子(浅茅陽子)が、自分と暮らす苦労を覚悟で同居しようと言い出した気持ちを尊重し、何事も道子のやり方に従うことを決める。

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「手芸の店を始めたい」という初子(佐々木愛)の思いを耳にしたおしん(乙羽信子)は、いかにも初子らしい商売だとほほえましく感じる。希望(野村万之丞)と初子がそれぞれに生きていく道を見つけたことは、おしんの心を和ませていた。一方で、それはおしんにとっても初子にとっても、これまでの人生との別れを意味していた。

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仁(高橋悦史)の長男・剛(宮本宗明)が、盛り場で補導される事件が発生。それを受けて、仁と道子(浅茅陽子)はおしん(乙羽信子)と同居したいと申し出る。いまさら仁夫妻と同居するつもりが全くなかったおしんはそれを断るが、初子(佐々木愛)の将来を考えた末、初子が独立することを条件に仁夫婦と同居することを選ぶ。

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おしん(乙羽信子)の不安をよそに、次々にチェーン店を増やしていく仁(高橋悦史)の強引な商法は時流に乗って成功。スーパー「たのくら」は短期間に急速な伸びを見せていた。昭和43年(1968年)秋には6号店をオープンし、何もかもが順調に進んでいるかに見えた田倉家だったが、思いがけないところに落とし穴が待っていた。

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希望(野村万之丞)と圭(岩淵健)の将来を案じるおしん(乙羽信子)は、希望に「初子(佐々木愛)と一緒になる気持ちはないか」と尋ねる。だが、長年姉と弟のように暮らしてきた二人にとって、結婚は互いに考えられないことだった。おしんは、初子のためを思ってしたことが逆に傷つけてしまったのではないかと激しく後悔する。

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仁(高橋悦史)と道子(浅茅陽子)の不仲が深刻なものとなる中、おしん(乙羽信子)は母親として仁の力になることができず、暗い気持ちで事態を見守っていた。一方、百合(寺田路恵)が亡くなったことで希望(野村万之丞)と圭(岩淵健)の将来を案じていたおしんは、希望に初子(佐々木愛)と一緒になる気持ちがないか確かめることに。

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