千歳くんはラムネ瓶のなかのあらすじ一覧
朔と明日風は、特急列車に乗り込み、東京へと“駆け落ち”する。福井とはまるで違う大都会の喧騒に圧倒されながら、二人は明日風が目指す大学のキャンパスを訪れる。二人はもしも大学生になったならとイメージする。しかし、そんな未来を思い描くには、高校生の朔と明日風にとって一学年の差はあまりにも大きかった。どこか寂しさのような感情を抱えながら、次に向かったのは本の街・神保町。立ち寄ったカレー店で二人は、若手作家と編集者のやりとりを目の当たりにする。
悠月は、特別がゆえに、何でも持っているがゆえに、何も持っていないのだと、そんなふうにかつての自分を振り返る。だが朔と過ごすうちに、自身もまた“美しく”生きてみたいと願うようになっていた。そして、そんな彼女が一人で下校することを選んだ帰り道。図ったように待ち構えていた柳下に対して、悠月は毅然とした態度で向かい合う。脅しにも暴力にも屈しはしないと、千歳朔に見た生き様や芽生えた想いが悠月を奮い立たせる。だが、柳下の毒牙は容赦なく悠月を追い込んでいく。
約束の日の朝。朔らとけんか別れをしてしまった健太は、冷静さを欠いていた昨日の自分を思い出し、ひどく後悔する。今の自分にできることは、せめてこの3週間に意味があったと証明すること。そう決意して、かつての友人たちと対面する健太だったが、何を話しても返ってくるのは悪意に満ちた返事ばかりで、昔のチャットメッセージまで持ち出されてしまう。気丈に振る舞っていても、徐々に擦り減っていた健太の心は、どうしようもないくらいに折れかけてしまう。

























