![「映画:フィッシュマンズ」初日舞台あいさつに登壇した(左から)手嶋悠貴監督、茂木欣一、小嶋謙介、HAKASEーSUN](https://thetv.jp/i/nw/1041180/10379712.jpg?w=1284)
1990年代を駆け抜けた孤高のバンド・フィッシュマンズのドキュメンタリー「映画:フィッシュマンズ」が、7月9日より公開された。このほど、本作の公開初日舞台あいさつが東京・新宿バルト9にて行われ、フィッシュマンズの茂木欣一、HAKASE-SUN、小嶋謙介と、映画を手掛けた手嶋悠貴監督が登壇。映画制作の裏話などを語り合った。
1991年のデビュー以降数々の名曲を世に送り出し、佐藤の急逝によりバンドが活動停止を余儀なくされて以降も新たなファンを獲得し続けているフィッシュマンズ。近年では各種音楽ストリーミングサービスやYoutubeなどを通じて海外の音楽ファンにもその名を知られる存在となり、その評価は高まり続けている。
本作は、そんなバンドの軌跡を過去の映像や、メンバー及び関係者の証言、そして佐藤の遺した言葉とともに紡いだ約3時間に及ぶドキュメンタリー。これまで語られることのなかったメンバーそれぞれの思いや、数々の名盤誕生の舞台裏などを克明に描いていく。
フィッシュマンズは「知れば知るほどわからないことだらけ」?
舞台あいさつには、まず茂木と手嶋監督が登場。デビュー30周年となる2021年に本作が制作されたことについて、茂木は「3年前、2018年の夏にフィッシュマンズのことをデビューの頃から大好きでいてくれたプロデューサーの坂井(利帆)さんが『フィッシュマンズの映画を作りたい』という話をくれて。
どういうことになるかなと思いつつ、『そういう話が来るということに何か意味があるんじゃないか』と思って話を進めていきました。その中で監督の手嶋さんの名前が上がっていって具体的に『やろうか』という話になっていきました」と、制作の経緯を説明。
作品の方向性などについては「この作品をクラウドファウンディングでやっていくって話をもらった時に、ファンの人たちが見たいと思う映画ってなんだろうと考えて、フィッシュマンズの歴史を徹底的に追うようなもの(にした)というか。
僕ができることと言ったら、これまで関わってきたメンバーみんなに『一度だけでいいからカメラの前でいろいろ言いづらかったことなども含めて(インタビューに)協力してもらえないか』っていうことを伝えて、監督が質問しやすいような環境が作れればなと。だから、絶対的な“フィッシュマンズ公認のオフィシャル映画”みたいな感じになればいいなと思ってました」(茂木)と語った。
![結成時から現在まで、バンドのすべての歴史を知る茂木欣一](https://thetv.jp/i/nw/1041180/10379711.jpg?w=1284)
それを受けて、手嶋監督は「2018年の、ちょうどフィッシュマンズが(大阪で開催された野外フェス)音魂のリハーサルをやっていたあたりからバンドのことを調べ上げて。書籍や映像を見たり、わからないことは茂木さんに聞いたりしながら、半年間かけて自分なりにまとめ上げていきました。
でも、撮影をする上で皆さんに何かを提示しなきゃいけないんですけど、調べれば調べるほどわからないことが増えていって。いちファンとしてはそういうところは掴まなくてもいいのかも知れないですけど、何かを描かなきゃいけない時に『何でこんなにわからないんだ』ってことが多くて。
だから、一度とりあえずの流れを作ってそれを茂木さんたちにお見せしたんですけど、僕の頭の中ではそれを白紙にして、撮影をしながら一から組んでいこうと考えていたので、インタビューについても結成前から現在に至るまで、しつこく全部聞いていくというスタイルを取らせていただきました」と撮影を振り返った。
茂木も「すごかったですよ。監督の手元には合計何百時間もあるインタビューの素材があるわけですけど、監督は僕らの歴史を徹底的に勉強してくれて、おそらく今誰よりもフィッシュマンズのヒストリーに詳しいと思います」と太鼓判を押した。
7月9日(金)より、新宿バルト9、渋谷シネクイントほかにて全国順次公開
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■「映画:フィッシュマンズ」予告映像