凸と凹がうまく重なった瞬間、最高すぎました!!
この作品の見どころはたくさんありますが、そのうちの一つは零の成長。零は実家が巨大な裏社会のファミリーで、幼少期から殺し屋になるよう訓練されてきたからか、感情が死んでしまっているというか、何にも興味がなくて大切なものもないし、ただ殺すためだけに生きてるみたいな、冷めきっている人だったんですね。そんな零が、ミリちゃんと出会って一騎と3人で一緒に住むことで、どんどん心を開いていく様子がわかります。
今回選んだ神セリフにも関係しているのですが、一騎は大切な人を失った過去があり、そのトラウマでマイナス思考になってしまう時があって。そこで零が、元々そんなに真っすぐで前向きな思考回路じゃなかったはずなのに、最初の頃だったら絶対に言わないような一言で一騎の心を動かすんです。今まで大切なものなんて何もなかった零だからこそプラスに捉えられて、マイナス思考になっていた一騎を引っ張り上げることができたという、このプラスとマイナス!凸と凹がうまく重なった瞬間!!最高すぎました!!
特に「結!!」の部分では、誰かのためにこうしたい、自分が変わるっていう思考回路を持ち合わせていなかった零が、ミリちゃんと一騎との普通の生活のために「俺は変わる」と言って今までの自分の人生を捨てる決定的なシーンがあります。それを見て、「私も零の大切な仲間の中に入れてくれませんか!?」って思いました(笑)。それくらい、すっごくカッコよかったです。
ミリちゃんは本当に純真無垢な子どもという感じで、2人の気持ちやリアルな状況は何もわからないけど、だからこそ2人を助けられる行動を取ったりもしてて、見れば見るほど好きになります。そりゃ一騎と零も愛おしくてたまらないだろうなって納得しちゃう可愛らしさですし、私はイコラブメンバーの大谷映美里のことを「みり」と呼んでいるので、その度にミリちゃんのことが頭に浮かびます(笑)。この前、「最近好きなアニメに“みり”(という名前)が出てくるんだよ」って本人にも伝えました(笑)。
これぞまさに“三本の矢”だ!と思うバランスのよさ
個人的には一騎と零の声優さんお2人のシリアスなシーンの演技がすごくリアルに感じたというか、本当につぶやいてるような雰囲気ですごく胸にきました。あと、カメラワークや演出もいい!たとえば零の背中が映っているシーンで、その時の零の動揺を表しているかのように画面がグラグラって揺れたりするんです。「今きっと息をのんでいるんだろうな」とか「声の出なかった一瞬が静寂になってるんだろうな」っていう情報が視界から入ってくるので、ついつい巻き戻して見たくなっちゃうことがよくありました。
アクションも最高にカッコよくて、特に終盤のシーンはかなりリアルに描かれていますし、その面でも見どころ満載です!アクションシーンでは零が活躍して、家事やミリちゃんのお世話に関することでは一騎が活躍してっていう感じもいいですよね。裏社会で生きてて同じ子を育ててるっていう、同じところにいる2人だけど担う役割が違うというか、それぞれに個性があっていいなって。
だから、見どころポイントとして最初に挙げた零の成長過程もとっても素敵だけど、一騎だからこそ持っている視点も素敵だし、その2人の間で変わらずに明るく癒やしを届け続けるミリちゃんの存在も軸になっていて、3人のバランスがよすぎる!これぞまさに“三本の矢”だ!って胸が熱くなりました。