この言葉を決して名台詞っぽくはせずサラッと言っているのがすごい
「俺はさ、怖いんだよ。変わっちまうのがさ。あいつを死なせた罪を忘れて、別のなにかで満ち足りて、あいつが思い出の中から…消えちまうんじゃないかって……。それが怖くて、変わりたくないんだ…」来栖一騎
「……思い出は、牢屋なんかじゃないよ。」泉かりん
(第7話より)
一騎は既婚者だったんですけど、ある事件で妻とお腹にいた子どもを失ってしまいました。これは、その亡くなった妻の妹との会話です。一騎が死なせたというわけではなくて、状況的に一騎がそう思ってすごく責任を感じてしまっているだけではあるんですけど、それに対して妻の妹・かりんは、この言葉を決して名台詞っぽくはせず、聞き逃しちゃうくらいサラって言うんですよ。一騎なら、ミリちゃんと幸せになれるよって。
一騎自身も、思い出を牢屋にしていたわけではないと思うんです。むしろ大切にしたい、忘れたくないっていう葛藤の中で生まれた心情だったはずなのに、きっと妹さんには一騎を閉じ込める牢屋に見えたんだと思うと、だからこそあまり重く言わなかったのかなって。「過去に捉われなくていいんだよ」というニュアンスの言い回しで「牢屋」という単語を使うのが、私の中には今までない表現だったので、忘れたくないセリフだなって思いました。
そこで笑わないで!カッコよすぎて苦しいから!!
ちなみに、一騎も零ももちろん大好きなんですけど、本音を言えば…一番好きなのは情報屋の久ちゃん(九棋久太郎)です!もうこの人、絶対ダメ人間だと思うんです!(笑)一騎も零もダメな大人ではあるんですけど、その2人とはジャンルの違うダメさ。基本的に2人に対しては無表情だし冷たくて、「何よりも俺が与えた仕事を優先しろ」みたいな感じなんです。
でも、2人の仕事がはかどるように一旦ミリちゃんを預かるって言う時の、優しい声と!表情と!セリフが!!頭から離れません!(泣)しかも最初はミリのこと「お嬢ちゃん」って呼んでたのに、ジュースを出してあげる時に「お姫様」って言うんですよ!え?どういうこと!?みたいな。女性との接し方がうますぎる!そのセリフ言ってる時、どういう気持ちだよぉ!って(笑)。
終盤では久ちゃんが2人に謝るシーンがあるんですけど、こうすればよかった、俺の責任だって2人の現状にすごく責任を感じてる姿も男らしいし、だから最後、2人があることを決心した時には協力してくれるところも漢気があって。その時に微笑んで帰ってくんですけど、そこで笑わないで!カッコよすぎて苦しいから!!ってなりました(笑)。
そして眼鏡キャラによくある、眼鏡がキラーンと光って目が見えないみたいな、あれもいい!そういえば、喫茶店のマスターだからなのか、子どもにジュースをあげる時ですらカクテル作るみたいにシェイクするんですよ。もう、何もかもカッコよすぎてつらいです!