俳優のリリー・フランキーが2月13日、都内で行われた日英合作映画「コットンテール」特別先行上映舞台あいさつに共演の錦戸亮、木村多江、高梨臨、パトリック・ディキンソン監督と共に出席。リリーが錦戸との共演を振り返った。
本作は東京と、イギリスで最も風光明媚なリゾート地として名高い、イングランド北西部に広がる湖水地方・ウィンダミアを舞台に、家族の愛と再生を紡ぎ上げたロードムービー仕立てのヒューマン・ドラマ。長年人生を共に歩んできた妻・明子(木村)に先立たれた兼三郎(リリー)は、明子の「イギリスのウィンダミア湖に遺灰を撒いてほしい」という最後の願いをかなえるため、長らく疎遠だった息子の慧(錦戸)とその妻・さつき(高梨)らとイギリスへ旅立つ。しかし、互いに長年のわだかまりを抱えた兼三郎と慧はことあるごとに衝突してしまう。さらに兼三郎には、慧に言えない明子とのもう一つの約束があった。
撮影はコロナ禍で「隔離の記憶が強烈に残ってる」
撮影は2年半ほど前だという本作。冒頭のあいさつでリリーは「その頃はコロナ真っ最中で、撮影をするにもイギリスに行くにもすごく大変な時期でした。やっと今日皆さんに見ていただける。イギリスの皆さんと日本のスタッフと、いろんなヨーロッパから集まったスタッフと作ったものを見てもらえるのは本当に感慨深いです」と語った。
撮影に関しては「たくさんの国からスタッフが集まってやるのも新鮮でした」と振り返り「不思議と『映画の撮影をする』という目的でみんなが集まってるから、そんなに不自由がなかったというか。映画の話をしていることに関してはコミュニケーションがちゃんと取れていました」と回顧。“映画の撮影”という共通言語があったので、それに関しては不自由がなかったと話した。
また、「とはいえ僕らもロンドンに着いてすぐ隔離、日本に帰ってきてすぐ隔離、っていう生活をしてましたから、撮影の記憶プラス隔離の記憶が強烈に残ってる」と告白。これには錦戸も「隔離が濃いですよね」とうなずいた。
リリー・フランキー「前から亮ちゃんのお芝居のファンだった」
さらに、リリーは初共演となる錦戸について「前から僕は亮ちゃんのお芝居のファンだった」と明かし、自身と錦戸の役柄を「本当にダメなお父さんと本当にちゃんとした息子」と説明。「(錦戸は)いろんなダメなところをおとなしく吸収する役柄。一番大変な役どころを空気感でいろんなことを説明してくれる。やっぱりすごいなと思いました」と称え、「お仕事をするのは初めてだったんですけど、すごく一緒にいやすい。ナチュラルに親子間は気持ちの中ではできていました」と振り返った。
◆取材・文=山田果奈映