エレアとラナ、緊迫感MAXの見事な芝居に注目!
牢屋から逃げ出し、ボロボロの身体を引きずるように塔を登っていくラナ。目の前で海たるヒグアレ(CV:杉田智和)の死んでいく姿を見たことで動揺するラナは、世界詞の恐ろしさに怯え、さらには眼前に広がるリチアの惨状を目の当たりにし、完全に錯乱状態となってしまう。彼女を追ってきたエレアの呼びかけも届かず、塔で拾った「冷たい星」を街中に向けて放つラナだったが、キアが世界詞の能力でそれを霧散させる。さらにキアは、街中に燃え盛る炎を一瞬にして消火すると、ラナに優しい言葉をかける。これまでの会話からキアとエレアの関係に気づいたラナは、エレアにだけ聞こえるよう小声で命乞いをする。するとエレアは僅かに微笑みながら「そんなこと 先生がするわけないじゃないですか」と答えるのだった。
終盤パートでは、キアの規格外の能力が発揮されるとともに、エレアとラナによるMAXにまで張り詰めた緊張感のある芝居が見どころだ。大人の事情を何も知らず、ラナを助けたいという気持ちだけで動くキアに対して、キアとの信頼関係を保ちつつもラナを殺そうとするエレア、そのふたりの関係性を知ったうえで命乞いを働きかけるラナと、その思惑は三者三様。とくにラナの命乞いのシーンは、自分の命が助かるかどうかの瀬戸際でありながらも、キアに聞かれないよう小声でエレアに訴えるというものだが、掠れた声のなかに死にたくないという必死さが滲み出ており、素晴らしい芝居だった。またそれを受けたエレアの「そんなこと 先生がするわけないじゃないですか」という返しがこれまたゾクゾクするほど圧巻で、両者を演じた花守ゆみりと能登麻美子には最大限の拍手を送りたい。SNSでも「ラナの声優さん凄すぎじゃない!?」、「ラストの先生のセリフが怖すぎる!」と、称賛の声が多くあがっていた。
「第八話」のヒグアレに続き、ニヒロが脱落した今回。とくにニヒロは視聴者人気も高いキャラクターだったため、その死を嘆く反応が多かったのが印象的だ。さて次回「第十一話」は3月13日(水)放送予定。期待して待とう。
■文/岡本大介
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