宮藤さんの作品は宮藤さんにしか出せない味があると思います。僕の中では、もはや故郷の味みたいになっていて(笑)。なのでまた呼んでいただき、味わえる。とてもうれしいです。
しかも主演が長瀬くん。「タイガー&ドラゴン」以来、長瀬くんとはもう15年以上も付き合いがあり、以前から「また一緒にやりたいね」と言っていました。
役者としても、人としても、とても波長の合う方だと思っているので、この作品でも共に切磋琢磨していきたいなと思います。
そして今回、舞台となるのが能楽の世界。現在、映像を見たり、能の美術館へ行ったりと勉強中なんですが、知れば知るほど奥の深い世界で、しかもかっこ良い。情報があふれている世の中で、能は自分で想像させられることがたくさんある世界。
クランクインする前、時間があれば佐渡のほうに世阿弥をたどる旅をしたいと思うほど。そんな中で、僕は芸養子である寿限無を演じます。物腰が柔らかくて、優しくて、いろいろなことを包み込んできた男性です。
寿一が帰ってきたことで、いろいろな事件が起こっていくと予想しているんですが、寿限無がどのように変わっていくのか!?
能楽師のように重心をしっかり下げ、しなやかに演じていきたいです。宮藤さんが描く脚本は温かさのあるホームドラマになると思うので、平日最後の金曜日、ぜひ肩の力を抜いてご覧になってください。
今回の脚本も宮藤さんの色がとても濃く出ていて、笑いました。宮藤さんの作品には何度か出演させていただいたのですが、ある程度のポジションは決まっていても、そこには決めつけたようなものはなくて、演者に任せる余白をいつも感じます。「どうエッセンスを加えるかはお任せします」と汲み取らざるを得ないのです。なので台本をもっと読み込んで、探っていかなきゃと思っています。
「ごめんね青春!」のときも回を進めていく中で、キャラクターがコロッと変わったりしたので(笑)。何が起こるか分からないところも宮藤さんの脚本の魅力だと思っています。
そして主演の長瀬智也さん。「IWGP(池袋ウエストゲートパーク)」はもちろん、ずっとテレビで見ていた方なので、今回共演させてもらえて(しかも兄弟です)本当に感激しています。
能楽についてはまだ少し触れた程度なのでこれから勉強していくつもりです。宮藤さんと磯山さんが手掛けるドラマは僕の中では特別感があり、毎回素晴らしく面白い方たちが集まる作品ですので、いろいろなことを吸収しながら“笑い”について考え、学んでいきたいです。僕の役柄は面白担当ではないんですが(笑)。
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