常盤貴子、“大林チルドレン”として監督の思いを“代弁”「この4名に大きな拍手を頂けないでしょうか?」

2020/11/30 19:01 配信

映画 音楽

映画「海辺の映画館―キネマの玉手箱―」に出演した常盤貴子※ザテレビジョン撮影

岩井監督「スリリングな演技がすてきでしたね(笑)」


もう一つの「最優秀作品賞」受賞作は岩井俊二監督の「ラストレター」。手紙の行き違いをきっかけに二つの世代の男女の恋愛が描かれた作品で、松たか子福山雅治広瀬すず神木隆之介森七菜らが出演。

撮影は岩井監督の故郷である宮城・仙台市で行われたという。
「こんな光栄な賞を頂きましてありがとうございます。東京からやや北に離れた仙台、宮城県で撮影したんですけど、それでもとてつない暑さで、熱中症と戦いながらの過酷な撮影だったんですけど、映画を見ると暑さを感じない涼やかな仕上がりになったなと思います(笑)。この受賞をかみ締めております」と感謝の気持ちを伝えた。

そして「東日本大震災があって、その年にドキュメンタリーのためにカメラを持って現地に行ったんですけど、そこで生まれ育った宮城県仙台市という場所を再認識しました。自分のやれることで恩返しができればと思っていて、これは映画を撮りに行かねばならないんじゃないかという思いが強くありましたので、それがかないました」と故郷への思いも語った。

また、「ラストレター」に出演している福山と森もステージに登場し、トークを展開。

現場の雰囲気については福山が「岩井監督が撮りたいものに対して、全員がそこに向かっていたので集中力の高い、ブレのない現場でした」と答えた。

司会者に「プレッシャーは感じましたか?」と聞かれ、森は「そうですね。感じました(笑)。私はオーディションで選んでいただいたんですが、その何十秒間で重大な役を私に決めてしまったと思われてるんじゃないかと思いましたし、私も現場が好きなので『いい映画にしたいな』と思いましたので、その分、プレッシャーもありました」と正直な気持ちを明かした。

それを聞いて、岩井監督は「撮影のしがいがあって、至福な時間でした」と満足そうな表情を見せた。そして、「子リスのような、カゴから出すとどこに行くか分からないような、カメラのどの辺に立つんだろう?っていうぐらいスリリングな演技がすてきでしたね(笑)」と森の印象も語った。