「新解釈・三國志」で描かれる“赤壁の戦い”とは? 公開前に“従来の解釈”をおさらいしてみた

2020/12/10 11:30 配信

映画

「新解釈・三國志」ポスタービジュアル(C)2020「新解釈・三國志」製作委員会

12月11日(金)より、福田雄一監督の映画「新解釈・三國志」が公開される。同作では、大泉洋演じる劉備を主人公に、今から約1800年前、魏、呉、蜀の三国が群雄割拠していた時代に“魏軍80万”と“蜀・呉連合軍3万”が激突した「赤壁の戦い」が描かれる(「新解釈・三國志」あらすじより抜粋)。

2008に公開された「レッドクリフ Part I」(2009年にPART IIが公開)でも題材となった「赤壁の戦い」。果たして、福田監督はどのように“新たな解釈”をしたのだろうか。

そもそも日本で「三国志(三國志)」と呼ばれる本は、「三国志」と「三国志演義」の2つがある。前者は陳寿による“歴史書”で、覇を争った魏、呉、蜀のうち、魏を“正統”としている。一方、「三国志演義」は羅貫中によって書かれた、「三国志」を基にした“歴史小説”。こちらは三国時代より前の漢王朝の血を引き、人徳のある蜀の劉備が主人公。

漫画やゲームなどのイメージから“三国志”といえば「演義」を示すことが多く、主人公が劉備である点から、「新解釈・三國志」も「演義」がベースになっていることだろう。

ここで話は少し逸れるが、映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を観た際、私は題材となったシャロン・テートの事件について、知識を事前に入れていれば作品をもっと楽しめたなと少し後悔したことがある。

そこで、今回は「新解釈・三國志」をより楽しむために、公開前に“従来の解釈”(「三国志演義」)の要点を簡単にまとめていく。

※以下は「三国志演義」における「赤壁の戦い」の内容になります。「新解釈・三國志」では描かれない場面が含まれている可能性があり、ネタバレになりえる記述を含みます。

キーワード