映画の中と負けないくらい、現場での6人も一瞬で青春を取り戻したかのように無邪気で無防備に高め合っていて、とにかく楽しそうで、うらやましかったです。そんな強烈な男子6人の青春の片隅にいます(笑)。
初恋の子は周りから馬鹿にされていて、何も言えないことが悔しかった。何年もたった同窓会で会うと、その子の中身は何も変わらないのに、みんなの目が丸くなるぐらい奇麗になっていて、「ほら見たことか」と昔の自分と肩を組みたくなる。
ミキエには、前田敦子さんしかいないと思っていました。12年の月日を感じさせて感じさせない、吉尾の初恋の人。作品にもならない時間を一刀両断してほしかった。
そして、何気ない瞬間を彩る素晴らしい役者陣にも出ていただきました。飯豊さん、内田さん、小林さん、都築さん、パパイヤさん。城田さんは大暴れしてくれて、滝藤さんは無駄遣いを楽しんでくれて、近藤さんはゴジゲン旗揚げから見てくれていて、岩松さんはその息子さんと僕と一緒に劇をやっていて。
劇団公演のときはメンバーが後ろを向いて出していた声だったのに、全てに命が宿り、映画になりました。友達とくれなずんでもらえたら、うれしいです。
高校時代、帰宅部でつるんでいた6人の仲間たちが、5年ぶりに友人の結婚披露宴で「赤フンダンス」の余興をやるべく集まった。
めちゃくちゃ恥ずかしいダンスをやり切った披露宴と、二次会の間の妙に長い時間を持て余しながら、高校時代を思い出す…。
「しかし吉尾、お前ほんとに変わんねぇよな。なんでそんなに変わんねぇの? まあいいか、そんなのどうでも」。
6人は今までも友達で、これからもずっとずっと友達でい続けるのだろうと思う。そう、たった1人を除いては。この微妙な“狭間”の時間に起こること、それは見るものの予想を超えていく。
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