第35回(12月5日放送)では、義昭が幕府の執務を取り仕切る摂津晴門(片岡鶴太郎)を除外するという場面も。そのシーンを演じた際の気持ちを滝藤は「摂津がいないと幕府は回らないというのも、義昭は分かっていたと思います。ですが、信長が好き放題に戦を仕掛けているあの局面で、何を言ってもかわされ、周りも摂津の言うことにしか動かない。そうやって摂津に心を壊されていき、追い込まれるようなかたちになり、結局は光秀の言うとおりに幕府の古い体制を一掃、つまりは摂津を除外するしかなくなったんですよね。そうなってしまうと、義昭を守ってくれる人は三淵藤英(谷原章介)のみ。それはかなりの恐怖だったと思います」と語った。
また、信長と対立を深めていく義昭の心境を滝藤は「積もり積もったものもあったと思いますが、決定打は、信長が延暦寺へ侵攻した場面だと思います。お坊さん、女子どもも関係なく討ち取っていった、その非情な行動に、信長に新しい世を作るのは無理だ、戦だらけの世の中になってしまうと感じたのではないでしょうか」と分析した。
さらに、信長を演じる染谷の印象を滝藤は「映画『ヒミズ』など、染谷くんが出られている作品も拝見していて、いつかご一緒したいなって思っていましたし、染谷くんが信長を演じるって、新しくておもしろいなと思っていました。現場では、信長という役でも、俳優としても、静かに圧力をかけてくる感じがしていて、それがまたいいんですよ。たまに本当に集中されていて板場にずっと座っていたりするので、お尻が痛くならないのかなって心配しています(笑)」と明かした。
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