――今回の撮影を振り返って、現場で特に印象に残っていることを教えてください。
句会のシーンはすごく楽しかったんですが、ちゃんとした句会のルールというか手順があるので、それは作品前に一度皆集まってお稽古はしたんです。例えば自分が選んだ句を発表する時は「〇〇選」と言うとか、わからないことも多かったし、現場のスタッフさんと色々相談しながらやってみましたね。
この作品を通して俳句に興味を持ってくださる方も多いと思いますし、そういう方々が句会に参加したいと思える空気感を作っていきたいと皆さん思っていたので、「うそがないようにしっかり描く」という意識でやっていました。なので、楽しかったですけど結構頭を使いました。
――「頭を使った」というのは、句会のルールを順守しながら演技を進めていくという部分でしょうか?
僕の場合は若い頃から俳句と向き合ってきた役なので、おどおどしていたり、新入りな感じが出てしまったりするとだめで。その空気感というか、慣れた様子をしっかり出さないといけなかったので、そこは難しかったです。
そんな中で、(昴の師匠・本宮役の)田辺誠一さんがリーダーというか、句会の進行役をやっていたんですけども、いい意味で句会の空気を和ませようとしてくださって、本当に色々と助けられました。
――その他、共演者の皆さんとの印象に残ったエピソードがあれば教えてください。
昴の上司というか、プロジェクトのリーダーを演じた夏川結衣さんとのシーンが結構あったんです。今回初めてお会いしたんですが、すごく明るい方でお母さんみたいな存在というか(笑)。
夏川さんとのシーンは、昴としては悩んでることも多いんですが、カメラが回っていない時はとにかく明るくて。(撮影のオンとオフの)メリハリをつけてくれる方で、夏川さんがいると現場がちょっとなごむ感じだったので、そういった部分で助けられました。
――先ほど話題に上がった「吟行」のシーンは、実際に江ノ島の各所で撮影をされて結構大がかりなロケとなったと思いますが、振り返ってみていかがでしたか?
撮影していることを忘れちゃうくらい楽しくて。景色であったり、一緒に行った句会のメンバーとのやり取りだったり、本当に「吟行」しているというか、仕事を忘れて句を書きに行っているような感覚になっていました。改めて見ても、あのシーンはみんなが自然体というか、心の底から江ノ島にいることを楽しんでいるなって思いました。
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