――物語の中で、昴はちょっとスランプ気味な時に杏と出会い、自分の人生が大きく変わっていくことになりますが、宮沢さんはスランプというか何事もうまくいかないような時期を経験されたことはありますか? また、そういう時はどのように状況を好転させていますか?
大きなスランプみたいなものは何年かに1回なんですけど、「何かうまくいかないな」っていうことは結構しょっちゅうあって。自分が思い描いているものが作品の中で表現できなかったり、答えが見つからなかったりした時は、結構落ち込むというか、どうしたらいいかわからなくなるんです。
そういう時は、無理やりでも一旦それを忘れる環境に自分を持って行くんです。家にいたら、そこまで深く考えなくてもすーっと入ってくるような他の作品を見て、リフレッシュというかもやもやみたいなものを一緒に洗い流していますね。
――このドラマを通して、俳句やラップの“歌”を通して表現される言葉、つまりは歌詞やリリックの魅力を改めて考えた部分はありましたか。
もともと音楽を聴いている時、CDなら歌詞カードを積極的に見るタイプではあったので、この作品を通して改めてということはないんですが、今まで自分がやってきた「歌詞に興味を持つ姿勢」みたいなものは間違ってなかったんだなというか、「いいことをしていたんだな」とは再認識しました。
――実際歌詞やリリックなどを見ていて、宮沢さんが「これいいな」とか「グッとくるな」と思われるのはどういった言葉なのでしょうか?
曲を聞いていて「この歌詞いいな」と思ったものをノートに書いたり、覚えたりということはしないんですが、その時々の自分の心理状態にグッと当てはまる言葉にはすごく共感しちゃいますね。
でも、その状態から解放された時に聞いても意外と響かないこともありますし、その時の自分の気持ちによって大きく左右されるような気がしていて。だからこそ、いろんな音楽と出会えると思いますし。
仮に「どんなときでもこの曲を聞けば全部が解決する」っていう歌が僕の中にあったとしたら、他の音楽を聞かなくなってしまうと思うんです。その時期によって共感できる、できないっていうものが変わっていくからこそ、いろんな音楽を聞いてみたいと思えるんじゃないでしょうか。
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