そんな中、「潤 沢」の仲間たちが豪雪で会場入りできずピンチに陥るたかっし。寿一はステージの飛び入りを口約束してしまったことを、楽屋に詫び入れしようとするが、逆にたかっしからステージに立つようお願いされる。
なかにし札(たかっしのペンネーム)作詞の新曲「秘すれば花」が、能役者・世阿弥の言葉だったという縁もあって、寿一、寿限無(桐谷健太)、踊介(永山絢斗)が「潤 沢」のステージに立つことになった。3人はダンス練習をこなし、意外とノリノリで新曲を披露したのである。
寿一は「もう一曲いいですか?」とたかっしにお願いし、電飾でキラキラの車椅子に乗った寿三郎が登場。人間国宝至極の「マイウェイ」を歌い上げ、観客を感動の渦に巻き込んだ。
一日限定の観山家メンバーによる「潤 沢」ステージと、寿三郎の「マイウェイ」は、誰の心にも響く、最高に感動する歌声であった。それはストーリー上で、バラバラだった家族がひとつになった証拠ということももちろん大いにあったが、キャストが最強の“芸人”たちだったからというのもある。
実に、紅白出場経験のある歌手が勢ぞろいしていたという豪華なメンバーだった。長瀬は言わずと知れたTOKIOのボーカルであるし、桐谷健太も「海の声」で2016年の紅白歌合戦に出場、西田敏行は歌手ばかりでなく、司会や審査員としても出演しているベテランである。たかっし役の阿部サダヲも「グループ魂」ボーカルとして出場した、2005年の“紅白歌手”だ。芝居も歌も一流の芸達者な面々による、一夜限りのステージは、舞が言う通り見る者を“多幸感”に包んだ。
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