成海璃子、小泉今日子、山田裕貴らが“河川敷の住人”に!? 「川のほとりで」豪華ゲスト陣が一挙に発表

2021/03/04 12:00 配信

ドラマ

トシちゃん役・綾田俊樹 コメント


――舞台「川のほとりで3賢人」のドラマ化となり再び演じられることになりましたが、この作品への思いをお聞かせください。

ベンガルさんとは長い。“綾ベン”という形で演りだしてからも、20年以上。今までは二人が交互に作・演出という形をとってきました。2017年の舞台制作にあたり、外部の作・演出を頼もうとなって、平山監督にお願いしました。

ホームレスを題材に取り上げようとなって、多摩川土手に何度も通い、実際のホームレスの人達の話を聞きました。皆さん心を開き、色々面白い話を聞かせてくれました。彼らのおかげで芝居ができ上がりました。多摩川洪水の時は本当に心が傷みました。

ホームレス芝居を深めようとなって、2020年に平山監督演出の元、広岡由里子さんを加え、作には、てっかんマスターさんを迎え、舞台「川のほとりで3賢人」が出来上がりました。

自分たちが作ってきた芝居がテレビドラマになる、にわかには信じられない喜びです。美術、そしてその他のスタッフの方々の努力を目の当たりし、そこで演じられた自分は幸せの極みだと思います。皆様に感謝いたします。


――ご自身の役どころについて、また、撮影中に印象に残ったエピソードなど教えてください。

トシちゃんという爺さん、命名したのは平山監督です。ベンガルさん演じるBBとは対局的な色を出さなければと、まず思いました。物へのこだわり、話と動作のスピード、言葉遣い等。

TVドラマ化でまず感じたのは、演出、美術スタッフの力でそれぞれの住んでいる小屋に色があり、キャラクターの紹介が半分出来ていること。そしてそれを上手く利用して、トシちゃんという人間の像を深めようと思いました。

舞台でも、このテレビドラマでも出てくるセリフ「ホームレスは自分を語らない」、これは大切なことだと思います。説明してはいけない。

随分昔の話ですが、住んでいた街の駅裏に爺さんと娘が営む小さな古い焼きトン屋がありました。親父は大学教授か、物書きにしか見えませんでした。しかし誰が聞いても過去は語らず、素性は明かさずじまいで逝ってしまいました。娘もいつも文庫本を読んでいて、何も語りませんでした。

我ら客たちは、ああだこうだ、**に違いない、と想像を膨らませました。トシちゃんも見た人たちに、過去の生きざまの想像を膨らませる演じ方をしたいなと思いました。


――視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。

川のほとりで」をご覧の皆さま、ひょんな事でベンガルさんとテレビドラマのW主演ということになりました。小劇場でやってきたことがテレビドラマになる、喜ばしい限りです。素敵なゲストの皆さん、そして素晴らしいスタッフ、演出、カメラワーク。いい作品が出来たと思っています。

この作品の元は小劇場の芝居でした。そちらをご覧になった方は、あれがこうなったのか? と面白がられていると思います。ご覧になられていない方は、元の芝居も見たいなと思われているのではないかしら? と勝手に思っています。

この作品がヒットしパート2、3が生まれることを夢見ております。応援よろしく願います。まずはたっぷりお楽しみください。