個人的に印象深いのは「彼女たちの時代」(1999年、フジテレビ系)。主人公・深美(深津絵里)の親友・千津を繊細に演じた。その後も、得意のアクションを活かせる役柄からコメディ、シリアスなものまで多彩な役柄を演じてきた。
そんな中で様々な出会いや刺激があったが、彼女はそれだけでは満足しなかった。2007年、楠野一郎と共同で主宰し演劇ユニット「プロペラ犬」を立ち上げたのだ。
「自分から何かを作って発信していくこともできるようになってきて、そういう環境も整ってきたんです。演劇ユニットの『プロペラ犬』は、ゼロから作り上げることへのチャレンジだったので楽しいですね。何もないところから企画を考えて立ち上げることが面白いです」(「シネマトゥデイ」2008年8月4日)というように、出演はもちろん、企画やプロデュースまで手掛けていている。
そうした場を手に入れ、精神的に充実し、楽になったのだろう。それまで以上に自由で楽しそうに演じているように見える。近年では“怪演”女優などと呼ばれるようになった。