中田クルミ、CAを演じて痛感「モテる理由が分かったような気がします(笑)」<Interview>

2021/03/18 06:30 配信

ドラマ インタビュー

3月20日(土)放送の「エアガール」に出演する中田クルミ撮影:永田正雄

――今回、演じた志田多美子はどんなキャラクター?

多美子さんはいわゆる一般企業で働いてからエアガールになった、みんなより少し年上のお姉さん的な存在です。場を明るくすることを心掛けていました。

――CAの所作指導で印象に残っていることは?

教えていただいた中で一番心に残っているのは物を置いた時にしっかり止めるということ。いったん手を止める所作が大事なんです。それをするかしないかで、その人が物を丁寧に扱っているかどうかが分かるという話を聞いて、これは勉強になるなと思いました。

日常生活でもそういうことを意識できたら、自然と上品な感じが出るからいいですよね。気付かないうちに、相手に心地よいと感じさせるポイントが大切だということを学びました。

――役を通して感じたCAという仕事の大変なところは?

一見華やかそうに見えて、実は体力勝負の仕事。ずっと立っていないといけないですし、笑顔を絶やしてもいけない。どんな時でもお客様からのリクエストやクレームに対応できるよう常に気を張っている状態が続いているんです。憧れだけでは務まらない要素がたくさんあるなと思いました。

そういう意味では、無理やりでもいいから笑顔を作ることが大切。笑顔になることで脳が錯覚して最高の状態で仕事に入ることができるらしいんです。これはどの職業にも生かせるんじゃないかなと思いました。

――CAという仕事を続ける上で必要な力は?

今回、CAを演じたことで先を見越して行動する力が必要なんだなと感じました。それと、人が一番心地よい状態で声を掛ける力。ちゃんと相手を見て動くタイミングですよね。CAの皆さんはその2つの力を兼ね備えているわけですから、モテる理由が分かったような気がします(笑)。

――エアガールの制服を着た感想は?

すごく気持ちが引き締まります。今回のような長い丈のスカートを履く機会はなかなかないので、時代を表しているなとも思いました。そういう貴重な制服を身にまとうことができて幸せです。

――これまで“空の旅”で印象に残っていることは?

以前、飛行機で出会った外国人のCAさんが日本語で接してくれたんです。その方にとっては“外国語”である日本語を使ってお客さんと話したいという思いがあるからなのか、たくさんコミュニケーションを取ってくれたのが面白かったです。やっぱり、どこに行っても日本語を聞くとホッとしますよね。

――もし“空の旅”ができるとしたら?

ドラマの撮影の合間にみんなでパリに行きたいねって盛り上がっていました。また、自由にどこでも行けるようになったら、あえて定番な観光地がいいかなぁ。パリもそうですし、ロンドンやロサンゼルスも面白そう。

――主人公の小鞠は幼い頃、パイロットになりたいという夢がありましたけど、中田さんの子どもの頃の夢は?

よく覚えているのは“ミステリーハンター”!

――「世界ふしぎ発見!」(TBS系)のレポーターですよね?

そうです! テレビを見ていて、いろいろな国に行くことができていいなって思っていました。田舎育ちだったものですから、自分が知らない世界に憧れがあったんです。しかも、ミステリーハンターのお姉さんたちはきれいだったので私もすてきな女性になりたいなって。

でも、その夢を母に伝えたら「虫とかを食べないといけないんだよ」と言われたので「じゃぁ、嫌だ!」ってなっちゃって、私の夢は一瞬で終わりました(笑)。

――今後の目標や夢は?

一つのことをとことんまで突き詰めることも大事だと思う一方で、今は一つだけではなくていろいろな分野で成功している人たちがたくさんいる。

女優のエマ・ワトソンさんはお芝居だけではなくケリング社の取締役を務められ、環境問題にも取り組まれている。私も幅広い視野で活動できるような人間になりたいなと。それには必ず責任が伴うので、周りから信頼を得られるような生き方をしなければいけないなと思っています。

――では、最後に読者の方にメッセージを!

作品を通して、小さい頃の夢って大切だなとあらためて思いました。自分の夢を誰かに伝えることによってチャンスが訪れることもあるかもしれないし、胸に秘めているだけでも生きる糧になる。ドラマを見た人にもそんな思いを感じていただけたらうれしいです。

それと、私は「備えよ常に」というボーイスカウトの教えが大好きなんですけどCAの仕事はまさにこれだなと。これからも、この言葉を大事にしながら生きていきたいです。


◆取材・文=月山武桜

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