第12回、お茶子だった千代が百合子を前に初めて「人形の家」のセリフを暗唱したとき、そのセリフ回しはたどたどしいものだった。だが、女優としてもひとりの人間としても経験を積んできた今、千代の口から流れ出るそのセリフは別物のように力強く、魂を宿している。
そして、自分の信じるもののために突き進むことを宣言するこの一節は、つらかった戦争を終えて新しい時代へと進んでいく決意表明のようにも聞こえる。
これまでとはまったく違った表現で「人形の家」の一節を暗唱した千代に、視聴者からも「『人形の家』のセリフがここで活かされるとは!壮大な伏線!」「セリフが終戦のこのタイミングにマッチしすぎていて鳥肌が立った」「ひどい棒読みだったセリフ回しがすごく響くセリフに変わってる」「人形の家をここで活かしてくる脚本もすごいし、一つのセリフでここまで成長を表現できる杉咲花さんもすごい。圧巻」といった感動の声が続々。
「人形の家」にも関心が集まり、Yahoo!リアルタイム検索ランキングで「人形の家」がトップ5圏内に浮上する反響となった。
4月9日(金)は第90回を放送する。
一平の電報で鶴亀家庭劇の面々が再結集した。がれきの中でも芝居はできるからと、旅一座として日本中を回るという新たな船出を決める。
一方、亡き父・福助(井上拓哉)のトランペットと向き合おうとする一福。千代は旅立つ前に、福富楽器店があった場所で、みつえと福助の結婚のきっかけとなった芝居「マットン婆さん」を公演したいと提案する。みつえに笑ってほしいという願いを込めて、千代は舞台に立つ。
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