穂志は同作の魅力について「新手のヨガみたいな…そんな感じだと思うんです。ふざけてないですよ(笑)。コロナ禍でストレスがいっぱいたまって、視野も狭くなって、感じられるものも感じられなくなってしまっている状態ってあると思うんですけど。この日常の連続130分を見た後、きっと私たちはすごくほぐされて、映画館の外に出たら街の匂いとか色とか感じられるようになっていると思うんで、今のこの世の中に出せて良かったなと思う映画です」と、なぜかところどころにやけながらも表現した。
同作は、「愛がなんだ」「あの頃。」を手掛けた今泉力哉が監督を務める長編作品。変容する文化の街“下北沢”を舞台に、古着屋と古本屋と自主映画と恋人と友達について、若者たちの物語が描かれる。
下北沢の古着屋で働いている荒川青(若葉竜也)。青は基本的にひとりで行動している。たまにライブを見たり、行きつけの古本屋や飲み屋に行ったり。口数が多くもなく、少なくもなく。ただ生活圏は異常に狭いし、行動範囲も下北沢を出ない。事足りてしまうから。そんな青の日常生活に、ふと訪れる「自主映画への出演依頼」という非日常、また、いざ出演することにするまでの流れと、出てみたものの、それで何か変わったのかわからない数日間、またその過程で青が出会う女性たちを描いた物語。
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