西島秀俊、初タッグの濱口竜介監督ならではの演出に「すごく刺激的な体験でした」

2021/07/04 19:32 配信

映画 会見

映画「ドライブ・マイ・カー」で主演を務める西島秀俊

7月4日、カンヌ国際映画祭に出品が決定した映画「ドライブ・マイ・カー」の壮行会が、東京・スペースSF汐留で行われ、主演の西島秀俊、共演者の三浦透子霧島れいか濱口竜介監督が登壇した。

同作は、村上春樹の短編小説を映画化したもので、妻を亡くした舞台俳優で演出家の家福悠介が寡黙な専属ドライバー・みさきと出会い、自身の喪失感と向き合っていく様が描かれた物語。主人公の悠介を西島、みさきを三浦、悠介の亡き妻・音を霧島が演じている。

完成した作品を見た感想を、西島は「フィクションの作品で、架空の人物たちが架空の物語を生きているんですが、そこに真実が映っていると感じる瞬間がすごくありました。それはきっと、今の日本の今の人たちの心の中を描いていて、同時に世界の人たちも同じように感じている“普遍的なもの”につながっているのかなと思いました」と話した。

そして、原作は短編小説だが、映画としては179分の長編となっており「『3時間を切りました!』って聞いたんですけど、2時間59分でした(笑)。見る側からするとちょっと覚悟して見にいく長さだと思いますが、実際に見るとあっという間です。それはそこに本当のものが映っていて、観客自身がその中に没頭していくからだと思っています」と、作品の世界に入り込んで短く感じたと語った。

それを聞いた三浦も「2時間59分、没頭した感覚というか。その時間分の言葉やキャラクターの情報量があるからこそ、全部から目が離せなくなります。目も耳も捉えて離さない緊張感がずっと味わえました」と、西島と同じように感じたと明かす。

それを受けて、西島は「1時間半ぐらいのつもりで見に来ていただけるとちょうどいいのかなって感じですね。1時間半です! 感覚的には(笑)」とアピール。

霧島も感想を尋ねられると、「私もあっという間過ぎてビックリしちゃったんですよね」と答え、「本当に感動と興奮で、『すごい映画ができた!』って思いました。(関係者の試写で)三浦さんがいたので感想を話そうと思ったんですけど、『すごい!すごい!』しか言えなくて(笑)。監督にも興奮を伝えたいんですけど、感動し過ぎて言葉が出てこなくて、結局監督にも『すごい!すごい!』しか言えませんでした」と笑顔で話した。