新井恵理那、試行錯誤と開き直りが生んだ“自然体” 心掛けは「一貫して嘘をつかない」【連載:Museの素顔 #1】

2021/09/06 16:00 配信

芸能一般 インタビュー

おなじみのお天気コーナーはふとした新井の発案がきっかけ


大御所タレントとの共演時も心掛けるのは“素直であること” 撮影=山下隼

――さまざまな番組で、ビートたけしさんや所ジョージさん、爆笑問題のお二人など、芸能界のレジェンド的な存在やベテランの方々と数多く共演されている印象があります。率直にどんな心境ですか? やはり最初は構えてしまうことも…?

はい、ものすごく。超緊張状態でしたね。「ずっとテレビで見てきた人と、話している!」と、状況が理解できないので困惑していました。

――番組でのやりとりを拝見していると、とてもいい雰囲気が伝わってきますが、何か心がけていることはありますか?

そういった方たちって、何でも分かっていらっしゃるんですよね、たぶん。だからこちらとしては、本当に“素直であること”ですかね。偽って自分を大きく見せようとか、話を盛ろうとか、そんなことはすぐ見透かされてしまう。小手先のことが通用しない。とにかく真面目に向き合うことしかないのかなって思いますね。あと、絶対に手を抜かないからこそ、その地位にいらっしゃると思うので、私もどんなことにも全力を投じるということは徹底したいなと思っています。

――これまでご一緒してきて、皆さん、どんな印象ですか?

たけしさんとは中継を通してのやりとりがほとんどなので、テレビで見ているそのままのイメージです。所さんや爆笑問題のお二人も、流行やいろいろなことに敏感で、頭が柔らかいなと尊敬することばかりです。カメラが回っていないときでもすごく気さくですし、言い方が悪いかもしれないんですけど、本当に“親戚のおじさん”っていう感覚なんです。よく考えてみたら、私の周りには“親戚のおじさん”みたいな方ばかりな気がしますね(笑)。

――新井さんのお人柄も大きいと思います。

いえいえ、そうやって甘やかされると…お言葉に甘えちゃいます(笑)。特に「所さんお届けモノです!」(毎週日曜夜5:00-5:30、TBS系)は、身近な人からは「あれ“素”でしょ」って言われるんですけど、本当にそうで(笑)。それぐらい安心して臨めています。

8/28の放送では可動式のお天気イラストを作成するなど、工夫が凝らされている 撮影=山下隼

――「新・情報7daysニュースキャスター」(TBS系)のお天気コーナーは、出演者とのやり取りをとても微笑ましく拝見しています。

ありがとうございます。本当はスタジオとのやりとりはない予定ではあるんですけど、たけしさんがやいやい言ってくださったり、時間を作って、安住(紳一郎)さんが声を掛けてくださったりするので、すごく愛を感じています。

――ネタはどのように決めているんですか?

打ち合わせで、ある程度こんなことをやろう、という話をして、それを基に、どういう風に伝えようかと考えて、絵にしています。流れとしては、だいたいオンエアが始まってから自分が出るまでの1時間で、構図を考えて、下描きをして、線を描いて、色塗って…ってもうヒーヒー言いながらやっています(笑)。構図を考えるだけで30分かかってしまって、「どうしよう、あと30分なのに!」ってなることもあります。

――そもそも何がきっかけだったんでしょうか?

最初はパネルで翌日のお祭りを紹介するコーナーだったんです。写真をプリントしてくれていて、その下に“明日は〇〇祭り”って私が手書きする流れだったんですけど、たまたまお祭りがないときがあって。「代わりにスケッチブックとかで天気の内容について書きましょうか」って提案させてもらいました。そうしたら、「今週もやろうよ」みたいな感じになって、結果、天気を描くことになりまして…。そんな経緯で、もう何年も続けています。実はあの絵、番組のスタッフさんが全部取っておいてくれているそうなんです。でも最初の頃のたけしさんの絵なんて、パンチパーマのおばさんみたいな感じですし(笑)、本当に下手だったので、イラストの描き方の本も買いました。そうして毎週やっていると、ちょっとずつ描けるようになってきて、それをきっかけに、他でもイラストを描くようなお仕事をいただくようになって。不思議な広がり方をしているなぁと感じます。