――吉沢亮さんへの印象はいかがでしょうか
僕の方が長く生きていて、一応先輩ではあるのですが、役となるとそういうのは関係なくて。亮くんから伝わってくる、今回の大河ドラマや栄一を演じることにかける想いに僕も感化され、真っ直ぐな栄一のまなざしが素晴らしいなと思いながら、僕もピュアなお芝居ができました。
慶喜を演じ切ることができたのは栄一、亮くんのおかげです。
――年を重ねた栄一と対面したときはどのように感じられましたか?
ずっと一緒に撮影してきていたので、2人の空気感が出来上がって来たなと感じました。長く撮影期間がある大河ドラマの醍醐味だなと思います。
僕の大好きな家臣たち、円四郎(堤真一)たちはみんな先に亡くなっていきましたが、栄一は生きてくれていて、同じ時代を歩くことができ、言葉も交わさずとも通じ合っているように感じました。
――慶喜の最期の場面も撮影されたとのことですが、どのように感じられましたか?
感慨深いものがありました。クランクアップして、静かにこみあげてくるものと言いますか…。
栄一との最後のシーンを撮影した際も、役を、栄一を通り越して亮くんを見ているというか、僕は慶喜、亮くんは栄一を、これまで「楽しんできたね」って、同志として、役を越えた所で亮くんと一緒にお芝居できたと思います。
――草なぎさんにとって、改めて今回の大河ドラマ出演はどんなものだったのでしょうか
初めてのレギュラー出演の大河ドラマでした。たくさん良い思い出ができたので、とてもうれしかったです。
一番楽しかったことは、最後まで亮くんといれたこと。吉沢亮という素晴らしい役者さんと長くお芝居できたこと。渋沢栄一という大変な役を彼が最後まで妥協することなく、自分の命を懸けて演じているところを、近いところで見ることができた。それが、僕にとっても元気をもらえたというか、活力になったというか、僕を次のステップにも持って行ってくれたように思います。
――大変だったことはありましたか?
夜中の2時くらいに起きて、4時くらいから準備が始まって、遠くのロケで…。ウマに乗ったシーンを撮影しましたが、放送で使われたのが12秒くらいだったことですかね…(笑)。
今の時代そういう撮影もなかなかないですから。ウマを運んでくるのも大変ですし…。大河ドラマというのは、このような大掛かりな撮影、規模が大きいので。大変だったし、楽しかった。でも、そこが大河の良いところでもありますよね!
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