――慶喜を演じて、吉沢さんをはじめとする出演者やスタッフの方から影響を受けた事はありますか?
たくさんのスタッフの方や出演者の方から元気をもらいました。
すごいエネルギーでどんどん進めていく。僕もまだまだがんばらないといけないんだなと感じました。
亮くんの今回の役って大変だったと思うんです。せりふ量もすごいですし、僕なんかあまり出演していないのに、あたふたしていますが、亮くんはあんな毎回あんなにしゃべっていて…「どうやって覚えてるのかな~」って、純粋に思いました(笑)。
やはり、ずっと台本を手放さずにやってきたんだろうな、と思います。そして、亮くんの本番での瞬発力とかを目の当たりにすると、本当に刺激を受けて。
お芝居って、もっともっと可能性あるんだな、亮くんを見て、僕ももう一度がんばるよ!って思いました。
――役を離れたときに、吉沢さんとどのようなお話をされたのでしょうか。
あまり話してないです。せりふが大変そうで…もっといっぱい話したかったんですけど、邪魔しちゃ悪いなと思って(笑)。でも、しゃべらずとも会話しているように、通じ合っているように感じたのですが、亮くんはどう思っていたんだろう?
亮くん、(取材の時点では)最後まで撮影が終わってないんですけど、これをやり終えたら絶対自分の財産になると思うので、亮くんを褒めてあげたいですね。
――慶喜の印象的なせりふはありますか?
本当に、素敵なせりふばかりいただけて…「快なり!」はお父さんの斉昭(竹中直人)から受け継いだせりふで印象に残っています。でも、「快なり!」は、本当は台本では一度しか書かれてないのに、竹中さんが「快なり、快なり、快なり!」って繰り返して(笑)。
「快なり」は竹中さんから生まれたせりふだなと思っています。
慶喜は、人生の核心的なことをいう事が多くて、「輝きが過ぎる」もそうですし、「人をどうしても巻き込んでしまう」ということも。人生を説いているようですよね。
戦争のことを語る場面でも、これまでの世の中や時代をどこか代弁しているようなところもあって。根源的な、核心をつくようなせりふが多くて、話していてドキッとさせられましたね。
――晩年の慶喜を描く上で、川栄李奈さん演じる美賀子さんとのシーンも印象的でした。川栄さんとのお芝居はいかがでしょうか。
川栄さんがとても優しい眼差しでお芝居されるので、僕も毎回吸い込まれるように、目の前にスタッフの方とかカメラとかも気にせずに、お芝居することができました。いざなってくださるというか、川栄さんの包容力と芝居力に僕は「ぽわーんと」しちゃうというか、すごく素敵な瞬間でした。
慶喜も家族を大事にする方なのですが、家族にすごく癒されているたんでしょうね。慶喜にとって家族というのはかけがえのないものだったんだろうなと思います。
――美賀子さんとのシーンで印象に残っている場面はありますか?
慶喜が、能を舞っているところに徳信院(美村里江)に嫉妬した美賀君が「なんで!」って入ってくるところが、すごくかわいかったです(笑)。なんかプンプンしてて、とてもかわいらしくて印象に残っています。
でも、そんな美賀君が、だんだん慶喜の妻として大人になっていく様もとても素敵だなと思いました。
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