【清水真由美プロデューサーのコメント】
何年か前から「愛」を題材にした作品を作りたいと思ってきました。私もそれなりの年齢を生きてきて、結局、人は誰かから必要とされ愛され、そして自分もまた愛することで生きる意味と喜びを感じるのだなとあらためて気付いたからです。
そして世の中もまた、度重なる天災やさまざまな事件にさらされ、そうしたことを思い知らされているなと感じました。そんな時に出合ったのが、この「ごめん、愛してる」です。
男と女、親と子、人間が営むさまざまな愛の形、切ないまでに相手を求め、自らが存在する意味を問うこの作品を、今の時代を生きる視聴者の皆さまにお届けできたらと思いました。
主人公・律は粗野でありながら人間としての優しさを兼ね備えた人物です。そうしたキャラクターは長瀬さんにぴったりだと思いました。
そして意外にも純粋なラブストーリーをやっていらっしゃらない。孤独な影もあり色気も必要なこの役ですが、本質的に長瀬さんはそうしたものをお持ちだと感じるので、それを存分に放出してもらい新たな挑戦をしていただけるのではと私自身楽しみにしています。
吉岡さんは、役の捉え方が上手な方。今回の凛華という役は、「無償の愛」を違和感なく体現しなければならない意外と難しい役です。彼女の持つ透明感と明るさを武器に、持ち前の役へのアプローチを駆使して、視聴者の皆さんが共感できる凛華を作ってくれるのではないかと思いました。
サトルは、凛華が長年恋焦がれ、母・麗子が溺愛し、ピアニストとしても大人気という、主人公・律とは 対照的に「愛される幸せ」を享受してきた人物。
坂口くんの持つ華やかさとかわいらしさ、でもどこか芯のある感じで、魅力的なサトルを作り上げてくれるのではと期待も込めて、彼にお願いをしました。
そして今回、私たちの作る麗子のイメージは、アーティスティックな部分を持ちながら、愛した人の子どもを育てられなかった葛藤を抱えているという複雑なキャラクターです。
そうしたキャラをリアリティーを持って演じていただけるのは、大竹さんしかいないと思いました。一筋縄ではいかない人間の愛の形を深く表現 してくださると確信しています。
■ストーリー:ある日、律は事件に巻き込まれ頭に致命的なけがを負い、命がいつ尽きるか分からない状態に。せめて 最期に親孝行がしたいと実母を探し始めた律は情報をつかみ、母親・日向麗子を探し当てる。
しかし律が目にしたのは、貧しさ故に自分を捨てたと思っていた母親が息子のサトルに溢れんばかりの愛情を注ぐ姿だった。裕福で幸せそうな二人の様子にがくぜんとした律は、母親への思慕と憎しみに葛藤する。
そんな時、律は凛華と再会する。凛華は幼なじみであるサトルに思いを寄せていたが、その思いは届かず寂しさを抱えていた。
これまで誰にも愛されなかった悲運を呪い、それ故に愛を求める律。一方、律の内側に秘める孤独と人としての温かさに触れ、律に引かれていく凛華。
母の愛を一身に受け、日の当たる道を歩み、律の苦悩を知らずに屈託なく生きるサトル。
そして、かつて自分が産んだ子がそばにいることに気付かずサトルを溺愛する麗子。律・凛華・サトル、そして律・サトル・麗子。2つの三角関係が交差していく。
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