本仮屋ユイカ、2022年新たな気持ちで挑む弁護士役『ムーブメントを起こす場所に帰ってこれた』<「愛しい嘘~優しい闇~」インタビュー>

2022/01/28 05:00 配信

ドラマ インタビュー

「愛しい嘘~優しい闇~」本仮屋ユイカインタビューより ※撮影:阿部岳人

友人を亡くした痛みを持つ女性をきちんと表現したい


――以前、玲子のことを“愛情深さ以上にクールで端的、そして聡明な女性”と仰っていたのを拝見しました。演じる上で心掛けたことや意識したことはありますか?

その発言は、実はまだ台本をそんなに頂いていない初期の感想で、演じ進めてみた今では、「愛情深さの方が大きいのかな」「それを抑えるためにクールに振る舞っているのではないかな」と感じています。なので、もしかしたら私が最初に感じた印象とは逆の人物像なのかもしれません。

私自身は、はしゃいで空回りしがちなので、そう見えないように気を付けています。役柄の深層心理や行動原理を掘っていくと、明るい姿に派生していかないんですよね。その根本を意識しているだけで、あえて心掛けていることはないかもしれないです。

また、毎日ノートに何かしらを書いています。台本は全て書き写しているし、「なぜそれをしているのか」ということを深掘りするために、自分の想像や、台本に載っていない情報をずっと書き連ねています。そうやって、自分の深層心理を掘る作業を現場でも常にしています。

玲子は、状況を説明するせりふがすごく多いのですが、ただ説明するだけではなくて、大事な友だちを亡くした痛みを持っている女性というのをきちんと表現したいと思っています。なので、「なぜその行動をするんだろう?」ということを常に考えて、「本仮屋ユイカだったらどうするか」ということもフィードバックして、イメージしながら演じています。

――監督から具体的にアドバイスされていることがあれば教えてください。

「謎めいてほしい」というオーダーがあったので、普通の人物以上に感情を際立たせた演技を心掛けています。それは、サスペンスならではの演出なので、演じていてとても面白いです。普通のヒューマンドラマでは言われないようなオーダーがくることもありますし、後々の謎解きの際に、より視聴者の皆さんに分かりやすくなるようにしたり、衝撃的に見せるための演出も入るので、そこも楽しんでいます。

台本に書いていなくても、より多くの伏線を張って、それをきれいに回収していけるようにと常に心掛けて演じていますし、ほかの演者さんもスタッフさんもみんなが気を付けながら作ってくださっています。