2022/07/08 18:00 配信
小谷:今回、私は監修として台本の細かいチェックなどをしたのですが、総理大臣と公安調査庁の総務部次長(※ドラマでは松平健が演じている)、官房長官と次長がサシでやりとりをする場面の関係性といった部分は苦労した点でした。長官は実際にドラマをご覧になって、そういった部分はどのように映りましたか?
和田:実際がどうかということは別として(笑)、我々もやはり行政機関の一員ですから、総理から指示があれば従うという関係性にはあります。
小谷:ドラマのように総理から「いまから来てくれ」とか連絡があったりすることは…。
和田:具体的にどういうことがあるかというのは言えませんが(笑)、我々は官邸にいろいろな情報を上げるという仕事をしていますので、我々の収集した情報が総理のお耳に届く部分もあるかと思いますし、公安調査庁の人間が官邸の会議に出席するというのはありうると思います。
小谷:忍術を駆使して…という部分に関して、実際に私が親交のある公安調査庁の方で、日本忍者協議会で忍道の検定を受けられた方がいらっしゃいます。
和田:知りませんでした(笑)。
小谷:外国の情報機関の人は、日本のスパイと聞くと“ニンジャ”というイメージがあるようで、名刺などに「国際忍者学会」などと書いてあったり、忍者のマークがついているとウケがいいそうです。
東山:たしかに「サムライ」「ニンジャ」ってイメージが強いんでしょうね(笑)。
小谷:ワシントンの「スパイ博物館」に唯一、展示されている日本のスパイは百地三太夫という忍者だそうです。
小谷:公安調査庁は、優秀な人材の確保という点で、現在は国家公務員試験で学生をリクルートされていますが、長官が「こういう人物にぜひ来てほしい」という人物像や、公安調査庁の職員に適している能力などはありますか?
和田:やはり、まずは好奇心、チャレンジ精神を持っているか?ということ。自分から様々な工夫をして調査・情報収集をしていかないといけない部分もあるので、創造力、また活動を通じて世の中を良くしていこうという気持ち、正義感などが大事かなと思います。また公安調査庁の仕事というのは、すぐに報われたり、成果がわかりやすく形になって出る仕事とは限らないんですね。その意味で「縁の下の力持ち」という部分にやりがいや魅力を感じられる人に来ていただけたらと思いますね。
小谷:ジャニーズ事務所で活躍されているみなさんとも重なる能力なのかなと思いますがいかがですか?
東山:ただ、それはどの仕事もそういうものなのかなと思いますね。結果はすぐ出るものじゃないし、積み重ねをしていかないと、仕事への満足感は得られないだろうと思いますね。
小谷:東山さんは、これまでのお仕事で培ってきた能力や経験を公安調査庁で活かせるんじゃないか?と感じる部分はありますか?
東山:たぶん、僕が役に立てることはひとつもないと思います(笑)! ただ、こうやって長官ともお話をさせていただいたり、ドラマを通じて、公安調査庁というところで日本を守っている方たちがいるという事実をみなさんに知っていただくことが大事なのかなと思いますね。それによって、僕らは安全・安心な暮らしを送れているわけですから。
小谷:実際にドラマをご覧になって、長官の目から見て「実際にあり得そうだな」とか「よく細かいところを再現しているな」と感じた描写などはありましたか?
東山:風呂敷で隠れたりするシーンですか(笑)?
和田:「よくこういうところまで気が付かれているな」という部分はたくさんあると思いますが、やはりどうしてもアクションのほうに目が行ってしまって「かっこいいなぁ…」と感じる部分が多かったですね(笑)。
小谷:実際の公安調査庁の任務は、やはり派手なアクションというよりは、地道な情報収集などが主眼なので、むしろドラマの描写の方が「すごいな」「かっこいいな」と(笑)?
和田:そうですね、実際は地道な情報収集などで未然にテロ等を防ぐということが大切ですので。
小谷:そういう意味で、このドラマによって、一般の人々の公安調査庁に対するイメージが大きく変わるかもしれません。
和田:もちろん「(ドラマでやっているような)こんなことができるんだ!」と思われるかどうかはともかく(笑)、先ほど東山さんもおっしゃったように公安調査庁という組織があるんだということ、世の中の安全、国民のみなさんの生活のために働いているんだというイメージ、関心を持っていただけるだけで、我々としてはありがたいです。そこで関心を抱いた方に、「勤めたい」と思っていただけたら。もしかしたら「ドラマと全然違う!」と思われてしまうかもしれませんが(苦笑)、非常にありがたいなと思います。
小谷:来年、再来年の採用試験で「ドラマ『GAME OF SPY』を見て志しました」という方が増えるかもしれません。
和田:大歓迎です(笑)。今後、学生向けに体験ツアーなども行なう予定ですので、ぜひドラマを見て関心を持った学生のみなさんはご応募いただいて、実際の仕事ぶりについても知っていただければ幸いです。
東山:僕も陰ながら応援させていただければと思います。このドラマに出演させていただき、こうやって長官と対談させていただけて、まるで自分も公安調査庁の一員になったかのような気分で「ぜひみなさんのご応募をお待ちしています!」と言いたくなりますね(笑)。
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