ーー今回演じた「佐伯」の印象はいかがですか?
怖いですよね…。こういう役はなかなかやった事がなかったので、演じていておもしろいです。たぶん佐伯は寝ていない人だと思います。ものすごくいろんな事を考えている人で、実は優秀で才能もあると思うんです。すごく徹生のことを調べ上げていますからね。たぶん千佳さんのことも少し調べているはずです。出来る人だと思いますが、世間的にはうまくいってないっていう、その悲しさがこういう風体になっているのだと思います。それにいろんなところに忍び込んでいく。ここにもいる、ここにもいるってね。どうやって忍び込んだのだろうって思わせるような事がありますからね。不思議ですよね。
ーー佐伯を演じる上で、意識したことはありますか?
来て欲しくないな、現れて欲しくないなっていう人物でいたい気がしています。“この人が出てくると面倒だぞ”という感じの人でありたいですね。最初は、何か特徴付けとか、こういう風貌なので息苦しくしたいとか、考えていましたが、必要ないと思えてきて。普通でいた方がいいと思い、演じていました。
ーー撮影中で印象に残っていることは?
毎回セリフが長いっていうのは面白いですよね。1話の車の中のシーンは佐伯にとって肝だったので、やっていてすごくおもしろかったですね。(柄本)佑くんとも長いシーンを共演する事が今までなかったから、うれしかったです。嫌な事を言うシーンだと、2話のファミレスで千佳に徹生のことを話すシーンがあったのですが、その時に千佳が連れていた赤ちゃんの璃久くんの芝居がよかったです。なんだって顔して僕のことを睨んだのですが、すごくいい顔をしているので、見ていただきたいです。何かを感じるんですかね。この人敵だって。
ーードラマの見どころを教えてください。
徹生がなぜ生き返ったのか、なぜ死んだのか、佐伯はいったい何者なのか、そういう所をいろいろ考えながら見ていただくと面白いと思います。毎週たぶん後半の方に佐伯が現れるのですが、どうなるのだろう。佐伯が出てきて、次どうなるのだろう、と思える事が起きてくるので、楽しいと思います。
ドラマも後半になってくると、千佳という人がどういう生い立ちだったのかがどんどん出てくるのも面白いです。僕も見ていて、あらっ、どうなってしまうのだろうと思いました。3話で佐伯という人が分かってくるので、そこまでどうなるか我慢していただいて。最初は嫌な感じかもしれませんけどね。佐伯は悲しみでどんどん大きくなっていきますからね。お腹もお尻も。結構細かいところなのですが。