<石子と羽男>“ファスト映画”がテーマの物語に反響、でんでん演じる映画監督の言葉が深い余韻を残す

2022/07/30 15:40 配信

ドラマ レビュー

「石子と羽男」第3話より(C)TBS

余韻を残すラストのせりふ


遼平のことはネットで話題になるが、似た名前の映画監督・山田恭平(でんでん)が勘違いされて叩かれてしまう。そんななか、恭平の最新作の“ファスト映画”がアップされた。

石子と羽男は遼平が恭平のファンであることから、見せることに。すると、遼平は「こんな風に編集しちゃったら、良さが伝わりません。これじゃ本編を観る楽しみを奪われたも同然ですよ」と憤慨。対して羽男は「それがあなたのやっていたことなんですよ」と言った。

恭平の最新作はファスト映画で観たつもりになった者の酷評などにより、上映打ち切りが決まった。10年かけて自己資金も投入した作品の悲しい結末。ようやく遼平は目が覚め、裁判で本心から反省の弁を述べた。

執行猶予がついた遼平は、羽男たちに付き合ってもらい、恭平に土下座して謝罪。しかし、1つの作品の完成まで時間がかかってしまう恭平にとって次の機会が巡ってこないかもしれず、「未熟で申し訳ない。どんなに謝罪をされても、受け入れることはできません」と言って去っていった。

著作権、そしてネットリテラシーへと斬り込んだ本話も反響が大きく、タイトルがトレンド入り。「でんでんさんの最後の台詞が重かったなぁ」「でんでん氏の淡々とした台詞回しが怒りにも諦めにも聴こえて、一層の深みを増してたな」「監督役のでんでんさんがやっぱり凄すぎて、最後のシーンが1作品の10年ではなく、それまでの監督人生を感じてすごい苦しくなった」「終わって1時間経つけどまだ余韻に浸ってる。今日の終わり方良かったなぁ」「安易なラストにしてないのはホント視聴者のためでもあると思う」と、展開やせりふとともに、ゲスト出演したでんでんへの称賛も相次いだ。

◆文=ザテレビジョンドラマ部