――同作が“ひと夏の物語”ということで、二人の印象的な夏の思い出はありますか?
鈴鹿:母方の祖父母の家が海の近くで、家の前に寝られる椅子を並べて、みんなで打ち上げ花火を見たことが良い夏の思い出だったなと。蚊取り線香を焚いて、手持ち花火もして…という時間がとっても楽しかったです。
飯豊:私も子どもの時、夏に家族や親戚と地方に長期滞在する機会があったのですが、地域でやっている小さなお祭りに行って、率先して盆踊りを踊っていました。その思い出が印象に残っています。
――入ると、どんな欲しいものも手に入る「ウラシマトンネル」が同作の舞台。もし何でも願いが叶うとしたら、何を叶えたいですか?
飯豊:時間をもう少し増やしたいです。1日が一瞬で終わってしまう気がして。あと、自由に時間をかけずに移動できる力が欲しいです!
鈴鹿:僕も時間ですね。「この時間が長く続けばいいのに…」という時に、時間を引き伸ばしたいです。1日仕事をして帰宅して、好きな音楽を聴きながらゆっくりして…でも翌日また早起きしなきゃいけない時に「このままずっとゆったりしていたいな」って思います。
――欲しいものを手に入れるために協力関係を結ぶカオルとあんずですが、お二人は“欲しいけどなかなか手に入らないもの”を見つけたらどのようにアプローチしますか?
鈴鹿:僕、最近レコードにハマっていて。昔のアーティストのレコードをネットで探していたのですが、値段が高いものばかりで諦めていたら、たまたま寄ったお店に欲しいレコードが安く置いてあったんです。
飯豊:引き寄せが強いね。
鈴鹿:運は人一倍あると思います。タイミングが合えば巡り合えるなと思うタイプですね。
飯豊:私は、欲しいけど手に入らない時は、手に入らないなりの理由があるのかなと思って手放しますね。一旦落ち着いて待って、観察します。「本当に必要かな?」って振り返る時間だと思うので、どんな手を使ってでも…とはならないかもしれないです。