異色の“戦国武将”役で俳優デビューの野村康太「“強い男”を意識して演じています」

2022/09/14 07:00 配信

ドラマ

得るものが多い現場。先輩たちに助けられながら日々演技の勉強中!

野村康太 撮影=岡田健


——まずは芸能界に入った経緯を教えてください。

俳優になりたいと思ったのは高校2年の後半ぐらい。小学6年生でバスケットボールを本格的に始めて、中学・高校とバスケ部に所属していたのですが、進路を考えたとき、バスケットボールを続けるのではなく、何か新しいことに挑戦したいと思って。小さい頃からドラマや映画を見るのが好きだったこともあり、俳優業に挑戦してみたいという思いが芽生えました。

——特に印象に残る作品は?

ドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」(2019年、日本テレビ系)です。SNSによる誹謗中傷など、考えさせられることがとても多い作品で。何気ないひと言で誰かの命を奪ってしまうこともある。すごく心に響くドラマでした。「3年A組―」を見て、自分も学園モノに出演したいなと思いました。

——出演中の「新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~」は学園ドラマですが、デビュー作にして、夢が叶ったということですね!

“戦国武将”たちのクローン高校生が出てくるドラマなので、学園モノの中でも、だいぶ特殊な作品ではありますが(笑)。出演の話を聞いたときは本当にビックリしました。キャストは小さい頃から見ていた俳優さんばかりなのでワクワクするような楽しみな気持ちと同時に、自分がこの中でちゃんと演技できるのかという不安もありました。

——豪華で個性的なキャスト陣の中に飛び込み、お芝居されてみての印象は?

学ぶことだらけですし、皆さん、アドリブもけっこう入れているので、僕は笑いをこらえるのに必死で(笑)。共演者の皆さんから演技のアドバイスもたくさんいただいてます。カメラの映りを意識した立ち位置だったり、セリフの言い回しなども教えてくださるので有難いです。僕はセリフを言うときに手が動いてしまっているみたいで。それは(龍造寺隆信役の)草野大成さんが教えてくれました。僕が相手を叩いてツッコむというシーンの撮影前には、(伊達政宗役の)三浦翔平さんと(井伊直政役の)駿河太郎さんが実際にお手本を見せてくださって。そのあと、他の役者さんも僕のためだけに練習に付き合ってくれて。皆さん、本当に優しいんです。

——現場のチームワークの良さがうかがえますね。

男子校のようなノリで、本当に楽しい現場です。このまえは、空き時間にみんなで「人狼ゲーム」で遊んだり、腕相撲で盛り上がったり。僕と(毛利元就役の)片岡久道さんで腕相撲をしていたら、翔平さんから「俺ともやろうよ」と言われて。結果は…翔平さんの勝利。すごく強くて、手も足も出ませんでした。僕は片岡さんにも負けてしまい、腕相撲、弱いんです(笑)。

——前田利家を演じていらっしゃいますが、役作りについて教えてください。

もともと歴史は苦手で、前田利家役と聞いたときも「誰だろう?」という知識レベルだったので、インターネットや本を読んだりしていろいろと調べてから撮影に臨みました。利家は槍の名手で、撮影でも棒を使うシーンがあると聞いていたので、家では、掃除用ワイパーをブンブン振り回してみたりも(笑)。少しでも感覚をつかんでおこうと思って。

——Instagramに棒を持って構える筋肉隆々のお写真がアップされていましたが、役作りの一環として体も鍛えられたのですか?

そうですね。武将なので筋肉がないよりもあったほうがいいかなと思い、クランクイン前から週5でジムに通っていました。ただ、あの写真は光と角度でだいぶ盛られてます(笑)。

——前田利家を演じる上で、どんなことを意識しましたか?

利家は、織田家から1度追放されてもめげずに織田信長の戦いに勝手に参加したり、顔に矢が刺さっても気にせず突進していくといった逸話も残る猛々しい武将なので、“強い男”という部分を意識して演じました。ただ、監督からは何度か「目が泳いでいるから、もっと強い顔をして」と指摘されたりして(笑)。毎話オンエアを見ても反省ばかりです。でも、とにかく得るものが多い現場で、初めての出演作がこのドラマで良かったなと心の底から思っています。