長澤まさみ4年半ぶりの主演連ドラ「エルピス」 ストーリー、キャスティング、映像美など見どころ満載で堂々トレンド1位に

2022/10/25 12:09 配信

ドラマ レビュー

連続殺人事件のえん罪の真実を追うことになる新人ディレクター・拓朗と落ち目アナ・恵那(C)カンテレ

長澤まさみが4年半ぶりに主演を務める連続ドラマ「エルピス―希望、あるいは災い― 」(毎週月曜夜10:00-10:54※初回は夜10:00-11:09、フジテレビ系)の第1話が10月24日に放送され、えん罪事件の真実を追っていくストーリー、長澤まさみ鈴木亮平はもちろん、周りを支える俳優まで演技派ぞろいのキャスティング、映画のようなカメラワークや映像…と見ごたえだらけで、開始当初からTwitterの書きこみが止まらず、「#エルピス」が番組終了前の夜11時の時点で既にトレンド1位となり、0時でも1位をキープ。その後も数時間ランクインし、大きな盛り上がりを見せた。

「パンドラの箱」を開けてしまった人々の行き着く先は…

スタッフのさくらから、えん罪事件の真実を明かしてほしいと依頼された拓朗(C)カンテレ


本作は、スキャンダルのせいで落ち目のアナウンサー・浅川恵那(長澤)と彼女に共鳴した仲間たちが、10代女性の連続殺人事件のえん罪疑惑を追う中で、一度は失った“自分の価値”を取り戻していく姿を描く社会派エンターテインメント。作品中で扱われている事件は、実在の複数の事件から着想を得ている。

また、タイトルの「エルピス」とは、古代ギリシャ神話で、様々な災厄が飛び出したと伝えられる「“パンドラの箱”に残されたもの」で、「希望」とも「厄災」とも訳される言葉。真相に迫っていく過程で恵那たちは様々な「希望」を見出すが、自身やその周囲に「災い」も降りかかる。“えん罪の再調査”というパンドラの箱を開けてしまった彼らが行き着く先は希望か災いか…という意味が込められている。

えん罪事件の真実探しをすることになったきっかけは…

報道局エースの斎藤は、恵那の元カレで、「路チュー事件」の相手(C)カンテレ


岸本拓朗(眞栄田郷敦)は、大洋テレビの新米ディレクター。深夜の情報バラエティで芸能ニュースコーナーを担当している。ある日、彼は番組スタッフのさくら(三浦透子)に呼び出され、彼が番組出演者の女性タレントを口説いている録音をチラつかされる。番組出演者を口説くのは厳禁。もし上司にバレたら異動は確実…大変なことになってしまう。その証拠の音源を買い取ろうとするが、さくらは「お金じゃない」と言い、力を貸してほしいと頼んできた。

それは、以前、世間を騒がせた若い女性の連続殺人事件の死刑囚が実はえん罪なので、真実を追求してほしい、という内容だった。進退がかかっている拓朗は、このさくらの依頼を何としても請けなくてはならない。自分1人ではどうにもならない彼は、自分が担当するコーナーでMCをしているアナウンサー・恵那に協力をあおいだ。

恵那は、かつてはゴールデンタイムのニュース番組のサブMCを担当するほど人気も実力も兼ね備えた女子アナだったが、週刊誌に路上キスを撮られて番組を降板。現在は、深夜の情報バラエティに追いやられた上にメインも張れずにコーナーMCをしている落ち目状態。そして、隠しているが睡眠障害と摂食障害を患っていて、体調不良で遅刻することもしばしばだ。

恵那は、ニュース担当時代にえん罪を扱い、その難しさからもうかかわりたくない、と断るが、土下座までして必死に協力を頼む拓朗の鬼迫に押され、ダメもとで報道局の彼女の同期に橋渡しをしてやる。しかし、報道局では忙しさを理由に全く相手にされなかった。ガッカリして帰ろうとした拓朗は、新入社員時代に指導担当だったエース記者・斎藤正一(鈴木亮平)に偶然会い、過去にその事件を追っていた彼から当時の話を聞けることに。翌日、ランチがてら会うことになり恵那も誘うが、彼女の返事は歯切れが悪く、表情も堅くなっていた。だが、そんなことにはまったく気づかず拓朗は大ハリキリ。実は恵那の路チューの相手は斎藤だった。社内の人間なら周知の事実だが、人間関係などに興味が無い拓朗は知らなかったのだった。