吉沢亮“武四郎”が心を閉ざした心臓病の少年に行った優しく、未来につながる“治療”<PICU 小児集中治療室>

2022/11/15 11:15 配信

ドラマ レビュー

心臓病の少年の治療にあたる武四郎(吉沢亮)(C) フジテレビ

吉沢亮が主演を務めるドラマ「PICU 小児集中治療室」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系)の第6話が11月14日に放送された。心臓病の少年が抱える複雑な思い、そんな彼と向き合う武四郎(吉沢)の姿が多くの視聴者の涙を誘い、タイトルがTwitterのトレンド1位となる反響を呼んだ。(以下、ネタバレがあります)

心を閉ざした拡張型心筋症の少年と向き合う武四郎

同ドラマは「大規模なPICUの運営は極めて困難」とされる広大な北海道で、吉沢演じる“しこちゃん先生”こと新米小児科医・志子田武四郎が先輩医師らと共に、どんな子どもでも受け入れられるPICU(Pediatric Intensive Care Unitの略称で小児専門の集中治療室のこと)を作るため、そして、1秒でも早く搬送できる医療用ジェット機の運用を実現するために奔走する姿を描く。

“子どもの命”をテーマに「生きるとは」「命とは」「家族とは」という問いに、真正面から向き合うメディカル・ヒューマンドラマとなる。

武四郎の上司で、日本各地でPICUの整備を推し進めてきた小児集中治療のパイオニアである植野元を安田顕、武四郎と同時期にPICUに配属された救命医・綿貫りさを木村文乃、植野にヘッドハントされてPICUにやってきた看護師・羽生仁子を高梨臨、武四郎の幼なじみの救命医・矢野悠太を高杉真宙、同じく幼なじみの小児外科医・河本舞を菅野莉央、武四郎が子どものころから好きだった涌井桃子を生田絵梨花、女手一つで武四郎を育てた母・南を大竹しのぶが演じる。

第6話は、拡張型心筋症で入院している小学6年生の圭吾(柊木陽太)の物語がメインに描かれた。心臓移植を希望しておらず、移植待機の登録もしていない圭吾は、PICUで発作がおきて目を覚ましたとき、武四郎に「何で助けたんだよ。死んだほうが楽だった!」という言葉を吐いて八つ当たり。2年ぶりに会いに来てくれた幼なじみの優里(稲垣来泉)にも冷たい態度をとってしまっていた。

武四郎が提案した“治療”とは

自分の意思を持つようになる小学校高学年の患者への向き合い方の難しさを感じる武四郎に、植野は「治療っていうのは、その子にとって良いものをこちらが用意してあげるものだと思う。医療行為はもちろん大切です。薬を出す、手術をする。でも、それだけじゃないと僕は思います。本心を聞いてあげられるとよいですね、彼の人生ですから」と語った。

武四郎は、隣のベッドで過ごす急性リンパ性白血病の日菜(小吹奈合緒)に「倒れて目を覚ましたあとが一番怖いの。もう次は目を覚まさないかもしれないって思うから」と教えてもらったことを伝えながら、圭吾の本心を聞き出すことができた。

体のつらさや「俺ばっか置いてかれるみたいで悔しい」と語り始めた圭吾。それでも移植を拒んでいたのは、「子どもが死ぬのを待つのは嫌だ」「僕より大変な子がいて、その子からもらうんでしょ?それに早く子どもが死んじゃいますようにってお願いするみたいだ。かわいそうだよ」と明かした。

圭吾の優しさゆえに諦めている気持ちに触れた武四郎は、治療計画として、圭吾が行けなかった“修学旅行”を提案。武四郎や羽生、休職中の悠太たちが付き添いながらバスで東京の名所になぞらえながら札幌を巡り、最終地点には優里を始めとする同級生たちが待っていた。