マーベル作品や「スター・ウォーズ」シリーズをはじめ、アニメ、韓国ドラマなど、幅広いジャンルのコンテンツを配信しているディズニープラスのコンテンツブランド「スター」。この秋からTBSの人気ドラマの配信が続々とスタートしており、新垣結衣と星野源が共演した「逃げるは恥だが役に立つ」(2016年)と新春スペシャル(2021年)、星野が綾野剛とタッグを組んだ刑事ドラマ「MIU404」(2020年)、「逃げ恥」「MIU404」の脚本を手掛けた野木亜紀子による石原さとみ主演の「アンナチュラル」などがそのラインアップに入っている。11月23日(水)からは竹内涼真主演の「テセウスの船」(2020年)も配信開始。竹内の出演作で言えば、「下町ロケット」(2018年)と「陸王」(2017年)もこの秋に配信が始まったが、これらの作品は竹内の“俳優”としての成長・進化のきっかけとなった作品と言える。
竹内は1993年4月26日生まれ、東京都出身の29歳。雑誌のオーディションを通して2013年にデビューし、2014年に「仮面ライダードライブ」(テレビ朝日系)で主演を務める。“仮面ライダー”シリーズは若手俳優の登竜門となっており、竹内もこれをきっかけに広く知られるようになり、正義感あふれる真っすぐなイメージが自身とも重なり、注目度もアップした。
そんな竹内が俳優としての資質をさらに大きく花咲かせたのは、TBSの「日曜劇場」だった。歴史の長い日曜劇場は、テーマ性の高い上質なドラマばかり。竹内が出演した「下町ロケット」は人気作家・池井戸潤の小説を原作に映像化されたもので、今回の配信ラインアップに入っている2018年放送の連続ドラマ第2弾と2019年の新春ドラマ特別編の他に、2015年放送の連ドラも存在する。「仮面ライダードライブ」で注目度を高めた竹内が「下町ロケット」で挑んだのは、阿部寛が演じる佃航平社長を慕う「佃製作所」技術開発部の技術者・立花洋介という役だった。
「ガウディ計画」チームの若きリーダーに抜てきされ、重い責任やプレッシャーを背負いながらも開発に情熱を注ぎ、佃社長と同じ意志を持つ一人として新型人工弁“ガウディ”を完成に導いた立役者となった。2015年放送の「下町ロケット」は、その後、竹内が一気にブレイクする取っ掛かりを作った作品である。
次の「下町ロケット」は2018年に放送されたが、その間に「スミカスミレ〜45歳若返った女〜」(テレビ朝日系)や連続テレビ小説「ひよっこ」(NHK総合ほか)、「過保護のカホコ」(日本テレビ系)などで重要な役を演じ、“真面目”“真っすぐ”“誠実”“熱い”といったポジティブなイメージで俳優としての個性と地位を確立させていた。2018年の「下町ロケット」では、社長からの信頼度も増していて、トランスミッションのバルブ開発チームとして活躍している。
チームのリーダー・軽部真樹男(徳重聡)と衝突する場面も多いが、誤解していた部分があり、それが解消されてからは協力体制を取り、二人の技術力がしっかり発揮されていく展開も見応えがあった。2019年1月に放送された「新春ドラマ特別編」も含め、立花洋介の成長と共に、役者＝竹内涼真の成長も一緒に楽しめるのが「下町ロケット」の大きな見どころと言えるだろう。
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