吉沢亮主演「PICU 小児集中治療室」を支える、柊木陽太ら子役たちの熱演

2022/12/07 17:30 配信

ドラマ レビュー

吉沢亮”武四郎”が寄り添う患者を演じる子役たちに注目!「PICU 小児集中治療室」第7話より  (C) フジテレビ

吉沢亮が主演を務めるドラマ「PICU 小児集中治療室」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系)。12月5日に放送された第9話にいたるまで、吉沢演じる新米小児科医が向き合う小さな患者に扮(ふん)する子役たちの優れた演技が光っている。(以下、本作ほか出演作のネタバレがあります)

吉沢亮演じる小児科医“しこちゃん先生”が奮闘

同ドラマは「大規模なPICUの運営は極めて困難」とされる広大な北海道で、吉沢演じる“しこちゃん先生”こと新米小児科医・志子田武四郎が先輩医師らと共に、どんな子どもでも受け入れられるPICU(Pediatric Intensive Care Unitの略称で小児専門の集中治療室のこと)を作るため、そして、1秒でも早く搬送できる医療用ジェット機の運用を実現するために奔走する姿を描く。

“子どもの命”をテーマに「生きるとは」「命とは」「家族とは」という問いに、真正面から向き合うメディカル・ヒューマンドラマとなる。

武四郎の上司で、日本各地でPICUの整備を推し進めてきた小児集中治療のパイオニアである植野元を安田顕、武四郎と同時期にPICUに配属された救命医・綿貫りさを木村文乃、植野にヘッドハントされてPICUにやってきた看護師・羽生仁子を高梨臨、武四郎の幼なじみの救命医・矢野悠太を高杉真宙、同じく幼なじみの小児外科医・河本舞を菅野莉央、武四郎が子どものころから好きだった涌井桃子を生田絵梨花、女手一つで武四郎を育てた母・南を大竹しのぶが演じる。

第9話では、がんを患う母と医者の息子の対話を9分半で見せた、吉沢と大竹の圧巻のシーンが話題になった。目や細やかな仕草で感情を表す吉沢と、大竹や先輩医師役の安田らの演技は見応えのあるものとなっているが、吉沢“武四郎”が出会う小児患者たちを演じる子役もまたすばらしい。

視聴者の涙を誘う、子役たちの名演技

武四郎は子どもの患者たちと向き合いながら成長してきた。

第1話では発症から4時間が経過してPICUに運び込まれるも残念ながら亡くなってしまった5歳の少女・鏡花(磯村アメリ)。次に起きたら必ず助けられるようにとミーティングを行う植野たちの姿に、武四郎は医師として新たに歩み出した。

第2話では、やけどを負った姉弟で、9歳の莉子(田中乃愛)、6歳の理玖(中村羽叶)。莉子に「本当のことを教えてほしい」とせがまれて絶望させてしまい、未熟さゆえのミスが見られた。

第3話では交通事故にあった7歳の淳之介(松本晃士)。第4話は生後7日目の赤ちゃん、第5話は武四郎が研修医のころから知っている急性リンパ性白血病の10歳の少女・日菜(小吹奈合緒)と、拡張型心筋症を患っている12歳の圭吾(柊木陽太)。第7話では急性腹痛と嘔吐で運ばれてきて両親から医療ネグレクトを受けていた5歳の少女・七海(宮崎莉里沙)、第8話では、公園で事故にあってしまった10歳の2人の少年、大輝(森島律斗)、光(寺嶋眞秀)。第9話では、男手一つで自分を育ててくれる父を気遣う気管支ぜんそくの紀來(阿部久令亜)。

それぞれ、懸命に病と闘う子どもたち。恐れ、不安な気持ちがある一方で、他者を気遣う様子を見せたり、子どもらしい笑顔もあったりと、演じる子役たちが繊細な心の動きを見事に表現し、視聴者の涙を大いに誘っている。