黒崎が宝条を喰うための策を張り巡らせていく一方、黒崎をなんとしてもつぶしたい宝条は桂木に会いに行った。黒崎がいないか探る宝条。手塩にかけて育てた黒崎が宝条のせいで自分のもとを去ったことで機嫌の悪い桂木。
無言となってから約40秒、背を向けて店内を掃除する桂木に宝条が迫っていく緊迫感にゾクゾク。掃除を変わるという申し出だったものの、「あいつ(黒崎)をどうするつもりだ?」の問いに、「そのお許しをいただくために参りました」と宝条。ベテラン俳優同士が見事に呼応する対峙シーンだった。
そして、ついに黒崎と宝条が対峙。野望のため議員の蒲生(秋山菜津子)と組む宝条は、必要な資金を確保するため海外ファンドを利用することに。黒崎はシンガポールの会社を買収して名乗り出たのだった。
顔バレしている黒崎は変装して会う。策を完成させるためながら危険な対面で、務めて冷静に振る舞う黒崎と、相手を見極めるかのような鋭い目つきも見せた宝条の短くも緊張感あるやり取りとなった。
そんなヒリヒリする2ショットシーンが連続したなかで、切なさとほんの少しの希望を感じさせたのが、宝条を倒すための準備に旅立つ前の黒崎が氷柱を誘って食事をするところだった。
逮捕直前に言いかけたことが何かを問う氷柱に黒崎は「あ~、あれは状況が変わっちゃったからね」とはぐらかした。「二度と会わない人間に何かを言うのは無責任だから?」と言う氷柱に、黒崎は次の敵がいることを話した。すると氷柱は「待ってるよ。帰って来るまで待ってるよ」と告げた。
その後は笑顔があふれ、食事を楽しむことに専念した2人。帰り道、「フグも食べときゃよかった~」と言う氷柱に「食べ過ぎだよ」とツッコむ黒崎だったが、アパートに着くと「戻ったら、フグな」とつぶやいて別れた。
2人の切ない感情に包まれたシーンは、見ている側も胸が詰まる思いだった。表情や空気感など、平野と黒島の繊細で丁寧な演技の賜物だ。
SNSには「役者さんみんな本当に迫真の演技!!」「映画観てたくらいの見応えあった」「来週60分で本当に入り切る?」といった声が上がった。
ラストでは、黒崎の目の前で氷柱が連れ去られる展開に。敵との闘いを制し、黒崎と氷柱の切ない約束は果たされるのか注目されるが、次回12月23日(金)放送の最終回予告ラストで平野と黒島の“2ショット”写真が挟み込まれたことも「気になる」と話題になっている。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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