葉山奨之と伊原六花がW主演したドラマ「シコふんじゃった!」。同作は、本木雅弘主演で1992年に公開された映画「シコふんじゃった。」から30年後の新たな物語として、現代の若者たちの青春が描かれ、全10話で幕を閉じた。伊原の美しい四股(しこ)に見惚れ、葉山の現代っ子の表現にうなった物語を振り返る。(以下、ネタバレがあります)
同ドラマは、映画「シコふんじゃった。」で監督・脚本を務めた周防正行が総監督となり、ディズニーの公式動画配信サービス・ディズニープラスで全世界へ独占配信。
舞台となるのは、またもや廃部の危機に直面する教立大学相撲部。就職内定が決まったものの、卒業単位のために入部することになった大学4年の亮太(葉山)は、部を一人で支えてきた大学2年の穂香(伊原)と出会う。
相撲以外への興味ゼロな穂香と、大学1年のときにケガで野球をやめて以来、なんとなく過ごしてきた亮太。そんな2人を中心に、やがて仲間が集まり、笑いあり、涙あり、そしてほのかな恋心ありと、青春の輝きが散りばめられた物語が展開した。
葉山が演じる亮太は、「自分に甘い。上から目線。時間にルーズ。責任感がない。我慢が足りない。全部中途半端」と好意を寄せていた幼なじみから言われてしまう人物。
葉山はWEBザテレビジョンでの本作のインタビューで、自身の俳優としての強みについて「“THE今どき男子”という役を演じたら誰にも負けません!」と答えているが、まさに本作でも現代っ子の顔をのぞかせながら、次第に相撲に熱中していく役どころを好演した。
一方、伊原が演じる穂香は、四股とてっぽうの練習でアパートを追い出され、部室に住み着き、授業の合間には体力作りのため巨大なタイヤを転がすという相撲一筋な女子。相撲に真っ直ぐに向き合う姿が好ましく、人生音痴なところもかわいらしい人物だ。
亮太が初めて部室を訪れたとき「おぉ」っと思わず声を上げた、穂香の足を真上まで上げた四股踏みの美しさは見どころの一つ。伊原は本作のクランクイン前から2カ月かけて7kg増量して体を作り、ダンス経験からくる体幹の強さでひと際映える四股を見せた。
そんな葉山と伊原の青春そのもののようなみずみずしい演技が物語をけん引する。
また、2人を囲む俳優陣もフレッシュな顔ぶれがそろう。相撲部の仲間になる役では、亮太のゲーム仲間で引きこもりだった俊に佐藤緋美、社会人を経験して33歳で大学に入学したレンに高橋里央、筋肉が大好きな悠真に森篤嗣、陸上部で駅伝の選考に漏れて助っ人になった亮太と同級生の大樹に福松凜、穂香が体幹の強さに惚れてスカウトした桜子に高橋佳子。そのほか、亮太が思いを寄せていたスポーツ編集部編集長の咲に手島実優、穂香の幼いときからのライバル・茉優に中山佳子など、これからドラマ、映画に活躍していくのが楽しみな面々だ。
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