「目的地は明確にない“旅の途中”なのかな」南條愛乃、ソロデビュー10周年を記念した新作

2022/12/28 18:21 配信

音楽 インタビュー

声優として数多くの作品に出演し、ソロでの音楽活動も展開する南條愛乃

2006年から声優としての活動をスタートさせ、2009年にはfripSideの2代目ボーカルに就任。2012年12月にミニアルバム『カタルモア』でソロデビューを果たした南條愛乃が、デビュー10周年を記念したニューアルバム『ジャーニーズ・トランク』をリリースした。

「“もっと語り合いましょう”というメッセージを込めたミニアルバムから始まって10年。今、自分はどこにいるのかな?って考えたときに、特に答えが出てこなくて。最初は10年だからひとつの答えを出さないといけない気持ちになったけど、いくら考えても答えは見つからなかった。でも、ファンの皆さんや一緒に作品を作り上げてくれるスタッフさんたちと活動を続けられていることは事実としてあって…。だから、自分にとってのソロワークの10年というのは、節目なだけであって、ひとつの通過点にすぎないんじゃないかと思いました。同じ時間や感情を共有しましょうという思いはあるけど、目的地は明確にない“旅の途中”なのかなって感じたんですよね

いつでも“はじまりの感覚”に戻れるんだよってことを教えられた


冬をテーマにした前作『A Tiny Winter Story』から約1年ぶり、オリジナルフルアルバムとしては通算5枚目となる本作には、“旅の途中”や“人生観も含めた旅”をコンセプトとした全13曲が収録されている。『カタルモア』に収録されていた「blue」を基盤に当時の楽曲をサウンドコラージュしたオープニングナンバーに続き、明るく開けていくようなポップロック「最初の10歩」の作詞は、彼女が尊敬する先輩でレーベルメイトでもあるKOTOKOが手掛けている。

「すごく勇気をもらいましたね。道を間違ったなと感じたのであれば、自分が納得するところまで戻って、また歩き出せばいいんだ、だってまだ最初の10歩なんだからという…。私はわりと“間違っちゃいけない”、“失敗しちゃいけない”という生き方をしてきたので、この柔軟性には驚かされたし、目から鱗が落ちた気がしました。しかも、その歌詞を書いているのが先輩で、アニソン業界の第一線でずっと歌い続けているKOTOKOさん。改めて、フレッシュな視野を持ち続けられていることに尊敬の念を抱きましたし、いつでも“はじまりの感覚”に戻れるんだよってことを教えられたなと思います」

関連人物