AKB48チーム8「バッチこーい!」知恵と愛情で作り続けた5年間…「いつか再開を」

AKB48チーム8関東メンバーとドランクドラゴン・鈴木拓によるバラエティー番組「AKB48チーム8のKANTO白書 バッチこーい!」2021年12月5日放送回より

AKB48チーム8の冠番組「AKB48チーム8のKANTO白書 バッチこーい!」(チバテレ)が、12月18日をもって5年3カ月間続いてきた放送を“休止”した。AKB48の地上波冠番組として長く続いた同番組だが、千葉県と一部地域でしか見られないことから、「うわさを聞いたことはあるが見たことはない」という声も多い。そんな番組の魅力、さらに謎だった番組名やセット、衣装の真相についても紹介する。

チバテレ以外での放送を求める声


2017年10月にスタートした同番組は、2022年12月18日に最終回を迎えた。これは、2023年4月にチーム8が活動を休止するのに伴ったもので、番組内でも再開への思いを込め「休止」という言葉が使われている。

当初は、年2回の番組改編期が来るたびに、スポンサーの継続や新規スポンサーの獲得がギリギリで決まって継続決定となるなど綱渡り状態。2カ月に1回の収録のため、継続未定のまま改編期前最後の収録が行われたこともあり、番組MCを務める吉川七瀬が「最後じゃないですよね…?」と寂しそうにスタッフに聞いている姿を見掛けたことも。

そんな中、番組の評価は徐々に上がっていく。チバテレのみの放送(一時期、放送していた局もあり)だったことから、ネットでは「うちの地域でも放送してほしい」という要望が多く見られ、「WEBザテレビジョン」へメッセージを送ってくるファンも。また、放送時間に合わせてチバテレが見られる地域まで車で移動し、番組を視聴する猛者もいた。

活躍の幅を広げるメンバーたち

この5年間でのメンバーの“バラエティー力”の成長は著しい。番組開始当初は、他局でバラエティー番組の経験はあったものの、台本に書いてあること、スタッフに言われたことをこなすのが精いっぱい。自分からコメントすることも、感情を出すこともなかなかできず、「炎上させる」と息巻いていたはずの鈴木拓(ドランクドラゴン)は、番組を成立させるため一人汗をかきながら孤軍奮闘していた。

その後、メンバーそれぞれが個性を発揮するようになると、体を張った企画など、他のアイドル番組とは一線を画すようなバラエティーを展開。以前、高橋彩音が「関東メンバー1期生で卒業したのは一人だけ。こんなに残っているのは関東だけ」とうれしそうに語っていたが、そんなメンバーの仲の良さも加わり、楽しい番組が作られていった。

そして、番組開始前からAKB48選抜入りしていた小栗有以をはじめ、「2022年の最も美しい顔100人」にノミネートされた岡部麟、韓国から世界へと活動の幅を広げた本田仁美など、個々の活躍も目立つようになり、AKB48最新シングル「久しぶりのリップグロス」では、関東メンバー8人のうち、小栗、岡部、本田、小田えりなと4人が選抜入り。他のメンバーたちも活躍の幅をどんどん広げていく。メンバーを取り巻く状況に変化が生じてきたことも、チーム8活動休止の一因だろう。