草なぎ剛と小澤征悦の“鷲鷹”コンビにも注目、息もつかせぬ怒涛の展開が繰り広げられる<罠の戦争>

2023/03/07 11:53 配信

ドラマ レビュー

鶴巻との対峙から驚きの展開へ

しかし、本話時点で鷹野は味方だ。IT企業から鶴巻の息子の会社に不明なお金が渡されている帳簿を手に入れた鷲津に鷹野が同行して鶴巻の元へ。並んで歩く“鷲鷹”コンビの姿が頼もしかった。

その帳簿は鶴巻があらかじめ用意させていた偽の帳簿で打撃にはならなかったが、鷲津は鶴巻の体調が芳しくない証拠の写真を突き付けて揺さぶった。だが、鶴巻は選挙戦の時に鷲津が不正な金を渡した市議に電話。女性スキャンダルをもみ消す代わりに選挙違反で出頭するように命じ、鷲津の逮捕を早めようとした。

ところが、驚きはこれで終わらなかった。ちょうどそのときに鴨井が緊急記者会見を開いて、息子の事件を公表し、議員も辞職すると明かしたのだ。鴨井が“近しい人”と表現した人物の警察への圧力を匂わせたこともあり、鶴巻の表情は苦々しいものに変わった。

中盤過ぎに描かれていた、鴨井と文哉の対話。カウンセリングで治ったと思っていた感情のコントロールができずに事件を起こしてしまった文哉だが、警察に出頭できなかったのは「守りたかったから、鴨井ゆう子を」と言った。総理の夢をかなえるために頑張ってきたことを誰よりもそばで見ていたのだ。事件を起こしたことも、出頭しなかったことも決して正しくはないが、母を思う気持ちは確か。鴨井の涙はグッときた。そんな思いがあっての公表だった。

息もつかせぬ展開で一気に見せた第8話。だが、まだ残り3話あり、どうなるかは予想がつかない。“ワナワナ”しながらまずは、次回第9話を待ちたい。

※「草なぎ剛」のなぎは、弓へんに前の旧字体その下に刀が正式表記

◆文=ザテレビジョンドラマ部

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