これまで同様に木村の圧倒的存在感は顕在で本作を貫くものであるが、そこに挑む新人刑事役の俳優陣、また容疑者となるゲスト俳優との対峙がワクワクさせる。
新垣は、誰にも弱音を吐くことができない隼田を、息遣いや間合いで繊細に表現していった。風間の前ではずっと緊張しているようだったが、犯人を“仕留め”ようとする日に「肩で息をしているぞ」と風間に指摘された緊張感もすぐに伝わってきた。
今回は娘の看病疲れで、仕留める直前に倒れてしまったが、隼田の風間道場入りは風間が見込んでのこと。風間の言う欠点である「弱音を吐けないこと」をどう乗り越えるのか、「子供がいるから仕事がうまくいくと言いたいんです」という隼田の思いが昇華されるのか、期待が高まる。
そして、本話に法医学教室の教授・椎垣役でゲスト出演した佐々木蔵之介。佐々木が犯人であることはあらかじめ分かっている構成だが、新垣、木村と対峙する場面はさすがだった。佐々木×月9ドラマといえば、2022年の「ミステリと言う勿れ」の第9話での罪を重ねてしまった男の悲哀を圧巻の演技で見せたが、今回も心の闇がふっと表に出るところにゾクッとさせられた。
SNSには「ガッキーのこういう演技は初めて見たかも。上手かった」「新垣結衣さんの繊細な演技に魅入った」「佐々木蔵之介さんの悪い役好き」「見応えあった」と俳優陣の演技を称賛する声が相次ぎ、「#教場0」がTwitterのトレンド入りを果たした。
※濱田崇裕の濱は旧字体が正式表記
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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