森本慎太郎と富田望生、“南海キャンディーズ”の「M-1」ネタを神レベルで再現し、山里本人も驚愕<だが、情熱はある>

2023/05/23 17:03 配信

ドラマ レビュー

「M-1」決勝についに進出した南海キャンディーズの山里(森本慎太郎)としずちゃん(富田望生)(C)日テレ

ユニットコンビ「たりないふたり」として数々の漫才を生み出した、オードリー若林正恭南海キャンディーズ山里亮太の半生を基にしたドラマ「だが、情熱はある」(毎週日曜夜10:30-11:25、日本テレビ系)。5月21日放送の第7話で、南海キャンディーズがついに「M-1グランプリ」決勝に進出。ドラマの中で決勝の1本目のネタをほぼフルバージョンで再現し、山里を演じる森本慎太郎としずちゃん役の富田望生のあまりの完コピぶりに、当時のネタを観たことがある視聴者は「そのまんま!」「すごすぎ!」と沸きまくった。山里本人もTwitterで「句読点の位置まで完全に一緒!」などと感動コメントを連投。3週連続で「#だが情熱はある」がトレンド1位となった。(以下、ネタバレを含みます)

「M-1」決勝進出に照準を合わせた南海キャンディーズ


このドラマは、若林と山里の半生を基にした、“ほぼ実話”の青春サバイバルストーリー。“極度に人見知りな超ひねくれ男”(若林)と、“妬み嫉みの固まり男”(山里)、そんなたりない2人の友情物語でもないし成功物語でもないが、もがきながらも“情熱はある”人生を描いていく。

2004年、山里としずちゃんはマネジメント部の高山(坂井真紀)に呼び出される。高山は軽く自己紹介した後、2人に「最近のネタを見てて、納得いかない。おかしいと思う」と告げた。そして、反論し始めた山里に「面白すぎる!」と言った。高山は彼らのネタを高く評価しており、評価や人気が低い事が納得いかなかったのだ。

マネージャーが付くレベルではない彼らに「どうしても南海キャンディーズを担当したいから、会社を認めさせる為に『M-1』の決勝に出てくれ」と言う高山。「いつか行けたらいいな」ぐらいに思っていた「M-1決勝」という目標を突然目の前突きつけられた山里は覚悟を決め、南海キャンディーズは年末の「M-1」に照準を合わせて動き出した。

何十冊にもなった台本ノート


客ウケが良いネタを探って台本を作り、それを劇場にかけて反応を見て修正する…という作業を繰り返し、ネタの精度を上げていった。山里は、しずちゃんがボケた後のツッコミまでの秒数とウケた量を記録して、ベストなツッコミのタイミングまで計算していた。「M-1」用の“医者ネタ”の台本ノートは何十冊にもなっていた。

努力に比例して客の反応も良くなっているのに、「劇場バトル」のランクは下がった。1人の社員が“キャラ”に0点を付けていたのだ。山里はその社員に「おかっぱ赤メガネと女子のコンビに、“キャラ0点”って…」と理由を尋ねた。すると社員は「こんなキャラ、スグ飽きられるってわかってるから。以上」と、見下した態度で告げた。この社員は以前から山里の事が嫌いで、事あるごとにムカつく言動を繰り返してきたヤツだ。怒り爆発の山里は「決勝行って、最高のタイミングで一番イヤなこと言ってやる」と誓うのだった。

怒りと嫉妬、応援してくれる人々、2つのエンジン


山里は、陣中見舞いにやって来た高山に、「復讐ノート」を見せた。そこには、全く仕事が無い自分に仕事自慢してきた同期の芸人や、「スグ解散する、飽きられる」と言ってきた社員、仕事をエサにして自分をコキ使ったTV局のスタッフなどのムカついた事と、「絶対に一生許さない!!」「売れたら本気でつぶす!!」などの復讐の決意が書き殴られていた。

ノートを読む高山に、「オレは、ずっと嫉妬や怒りを原動力にして頑張ってきました。だけど最近、応援してくれる人を思い出して頑張れてる自分に気づいたんです。これって、エンジンが増えた、って事なんですよね」と、山里は言い、積み上げられた“医者ネタ”のノートを見ながら「このノート、まだ半分だと思ってます」と告げた。「(これで半分なんて)地獄じゃん」と驚く高山に、「地獄でも何でもいいんですよ。勝てるなら」と、並々ならぬ決意を見せた。